妊娠をしてから頻尿になることは珍しいことではありません。特に妊娠5ヶ月頃は頻尿に悩まされやすく、さっきトイレに行ったところなのにまた行きたいというぐらいに頻繁にトイレに行きたくなります。これだけトイレが近いと眠る際はもちろん、お出掛けの際にも困りますが、妊娠5ヶ月頃に頻尿になるにはちゃんとした理由があります。さらに頻尿は珍しいことではありませんが、ときに注意しなければならない症状もあるため、日頃から自分の体調には気をつける必要があります。
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◼︎妊娠5ヶ月頃に頻尿になる理由
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人によっては妊娠が判明してすぐぐらいから頻尿になる人もいますが、そうでない人も妊娠5ヶ月頃からトイレが近くなることが多いです。その理由として、まずお腹の中の赤ちゃんが成長してきているがために、母体の血液量が増加していることが挙げられます。お腹の中の赤ちゃんが成長するためには、お母さんの体の栄養が欠かせません。血液もその一つで、赤ちゃんのために母体はたくさんの血液を作るのですが、その血液をろ過するのが腎臓になります。つまり血液がたくさん作られるほど腎臓の働きも活発になるのですが、その際に尿の素となるものも一緒に作られるため結果的に頻尿に繋がります。また、赤ちゃんが大きくなることによって子宮が膀胱を圧迫することも頻尿の原因の一つです。
このように妊娠中の頻尿は生理現象のため、我慢しようとして我慢できるものではありません。尿の量自体が増えるため、トイレが近くなることは自然なことです。
とはいってもどうしても外出しなければならないときや、頻尿のせいでぐっすり眠ることができない場合は少々困り物です。そんな時は妊娠中でも行える頻尿対策を行ってみることがおすすめです。例えばカフェインは利尿作用があるため、できる限り控えると頻尿対策になります。また無理をしない程度に水分を控えてみたり、体を冷やさないようにすることも効果的です。
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◼︎気をつけるべき症状とは
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一般的に妊娠中に起こる頻尿はただ単にトイレの回数が多かったり尿の量が多かったりするだけですが、ときに気をつけなければならない症状があります。まず膀胱炎です。膀胱炎はトイレを我慢することでかかりやすく、膀胱炎になるとトイレが近くなるだけでなく、排尿時に血が混じったり色が濁ったりします。時に痛みを感じることがありますが、人によっては痛みはまったく感じないために、症状に気が付かないこともあります。
しかし、妊娠中の膀胱炎は時に流産や早産を引き起こす恐れがあります。そのため少しでも疑わしい症状が出た場合はかかりつけ医に相談することが大切です。自宅で自由にトイレに行けるときであれば膀胱炎になる可能性は低いですが、外出時など中々トイレに行けないときはつい我慢してしまいがちですし、そうなると自分でも気がつかない内に膀胱炎になってしまうことがあります。
また、膀胱炎が悪化することで腎盂炎というものになることがあり、こうなると高熱が出るだけでなく、入院して治療を行わなければならなくなります。
こういったことを防ぐためにはトイレを我慢しないことの他にも、外陰部を清潔に保つことや、膀胱内で菌を繁殖させないために体を温めることなどが大切です。特に夏は冷房や冷たい飲み物などで体を冷やしてしまいがちなので注意が必要です。
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◼︎まとめ
家族や友達と外出する際にトイレが近いと気を使わせてしまうと考える人も中にはいるかもしれませんが、生理現象だということを理解してもらった上で、尿意を催したときは我慢せずにすぐにトイレに行くことが大切です。いつまで続くのかと時に憂鬱になることもあるかもしれませんが、出産を終えた途端に症状が治まる人も少なくないため、あまり深刻に考えず、感染症には十分に注意して日々を穏やかに過ごすことがお腹の中の赤ちゃんのためにも大切です。