ガーターベルトと聞くと、セクシーなランジェリーというイメージが強いかもしれません。女性のファッションとしての側面以外にも、実はきちんと使える理由があります。ガーターベルトの意外な歴史は男性から始まったとも言われています。イギリスで起きたあるエピソードも交えて着用方法もチェックしてみましょう。
ガーターベルトとは?
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ガーターベルトは、主に女性が使うランジェリーの1つで、靴下がずり落ちないようにするための装具品です。
ガーターベルトは男性から生まれた?
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ガーターベルトの歴史を紐解くと、ストッキングの歴史につながっていきます。中世のヨーロッパでは貴族女性が脚を出して服を着ることはほとんどありませんでした。代わりに男性は短めのボトムの下にストッキングを履いていたようです。ストッキングが女性に着用されるようになるのは17世紀ごろらしく、きっかけは英国女王のエリザベス1世だとの噂です。意外なことに、現在のガーターベルトの原型はエッフェル塔を設計した技師としてその名を残す、ギュスターヴ・エッフェルが発案したものだという記述があるようです。どうやら橋の設計方法をヒントに生まれたそうです。だとするとガーターベルトの誕生は彼が生きた19世紀頃でしょうか。ガーターベルトの発祥は男性からだったんですね。point 407 | 1
イギリスのある勲章はガーターベルトがきっかけ
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イギリス、正確にはイングランドにはガーター勲章と呼ばれる最高勲章があります。エドワード3世が作った勲章です。1348年イングランド王だった彼は、舞踏会で伯爵夫人と踊っていたとき、彼女の靴下留めのガーターが落ちたことに気づいて拾い上げました。これを見ていた周りの人たちは笑いますが、彼らをたしなめながらエドワードはガーターを自分の左足につけたといいます。このエピソードは、ガーター騎士団の設立に関わる逸話として残っています。そのため、ガーター勲章は夫人のガーターベルトがきっかけになってできた、という噂があるようです。ガーター勲章は、現在のイギリスでも騎士団の勲章としては最高位にあたります。当時、イギリスでは靴下留めのことをガーターと呼んでいたと言われています。もともと衣類を止める道具全般をガーターと呼んでいたらしいですが、現在のイギリス英語ではガーターベルトをサスペンダーと呼んでいるようです。point 399 | 1
セクシーなだけじゃない!便利なガーターベルト
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ガーターベルトの用途は靴下留めが本職です。じゃあなんのためにというと、これが便利なんです。たとえば夏場にストッキングの着用が必要なときはどうでしょう。パンティストッキングは動くたびにもこもこしたり、熱がこもったりして暑いです。かといって通常、ニーハイソックスなど丈が長い靴下やストッキングはのりを使ったりして留めないとすぐに落ちてきてしまいます。のりでもいいですが、密閉されるのでやはり暑いですし、人によっては塗った場所が痒くなったりかぶれることもあります。ガーターベルトを使えば暑い思いをしてパンティストッキングを履く必要もありませんし、ニーハイソックスでもずり落ちなくなります。スカートだけでなくショートパンツやダメージデニムでちら見せさせてワンポイントとしての使い道もあります。point 430 | 1
ガーターベルトの使い方
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便利といっても使い方がわからないとはじまりません。縁がなかった人もこれを気に覚えてみませんか。カンタンにつけ方を説明しましょう。ぱっと見では、ブラジャーよろしくホック式で留めるものが多いです。ストッキングを止めるためのものなので、ストッキングをまず履きます。せっかくガーターベルトを使うのでニーハイタイプを使っているはずですから、しっかり太ももまで引き上げます。次にガーターベルトを装着します。まだストッキングを留める必要はありません。ガーターベルトの靴下留めが垂れていると思います。これをショーツの内側に通したらストッキングを留めましょう。外側でも間違いではないですが、お手洗いに行くときに毎回ベルトを外すので面倒です。ベルトの位置は座って当たるようなら調節します。後ろの紐は太ももの側面に沿って留めます。point 439 | 1
まとめ
ガーターベルトはセクシーさばかりが取り沙汰されますが、それだけではありません。面白いことにイギリスではガーター騎士団を作った逸話にガーターベルトが登場しています。実は男性主導で生まれたと言われているガーターベルトは夏場はもちろん、普段パンティストッキングの蒸れに悩まされる女性陣にも便利なアイテムです。