今年6月、東京都練馬区の自宅で当時44歳の長男・英一郎さんを殺害したとして殺人罪に問われ、懲役6年を求刑された熊沢英昭被告。しかし、状況が一転し、12月20日に東京高裁から保釈を認める決定がなされたといい、殺人罪で実刑判決を受けた被告の保釈はまさに異例だといわれています。
保釈金500万円を納付し釈放へ
6月1日、自宅で長男である英一郎さんを包丁で複数回刺し、殺害した容疑で懲役6年を求刑された熊沢英昭被告。その後、12月17日に弁護人が保釈を請求。東京高裁は12月18日に却下する決定を出し、弁護人が19日、決定を不服として東京高裁に抗告していました。その後高裁は12月20日に保釈を認める決定を出し、熊沢被告は保釈保証金500万円を納付したとのことです。
熊沢被告は精神の病気を患っていた英一郎さんから日常的に暴力を受けていたことで殺害に至ったとされていましたが、公判で弁護側は「経緯や動機に酌量の余地は大きい」として、執行猶予付き判決を求めていたものの、地裁側は「強固な殺意に基づく危険な犯行で、結果は重大」などとして実刑判決を言い渡していましたが、今回の保釈でそれが覆されたことになります。
実刑判決を受けた中でも保釈が認められた理由とは？
今回の熊沢被告のように、殺人罪で実刑判決を受けた被告の保釈は異例中の異例ですが、その理由についてネット上で多くの憶測があります。その詳しい理由は現段階ではメディアが明らかにしていないものの、上記に挙げた英一郎さんからの日頃の暴力、そして娘の自殺、妻のうつ病という、私生活で良くないことが重なり、それに耐えられず殺害してしまったと推測され、情状酌量が認められたのでは？といった声も大きいです。
しかし、どんな理由であれ、殺人犯を保釈したことに反発の声があることも事実です。これには、今年東京・池袋で母子をひき逃げし死なせた飯塚幸三元院長と重ね「こいつも上級国民か」と揶揄する声も多いです。また「保釈させたところでその後この人自殺しそう」といった、熊沢被告を思うがゆえの保釈に対する反対意見も少なくありません。
まとめ
このように、殺人罪として実刑判決が言い渡された中でも異例の保釈が決定した熊沢被告。今回の息子殺害の件は同情の声も多い中、結局は裁判所側も保釈を認めたのではないか、といった声が大きい中、保釈による反対意見も多く、ネット上では真っ向から意見が対立しているのがうかがえますね。