タレント・ホラン千秋さんが今月12日、キャスターを務める報道・情報番組「Nスタ」に出演した際、日本の平均賃金について持論を述べました。その持論に、リアリティーがないと、一部の視聴者から反感を買ってしまい話題になっています。
番組では、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが今月11日、3月から年収を最大約4割引き上げると発表したことを特集しました。月収で見ると、新入社員の初任給は25万5000円から30万円、入社2年目までの新人店長は29万円から39万円に引き上げられます。
この話題から展開され、番組では世界の平均年収も紹介されました。米国やドイツ、韓国は右肩上がりで増えていましたが、日本は変わらず横ばいの状況でした。日本の約516万円に対し、米国は約971万円と2倍に近い差をつけられていました。
ホラン千秋さんは、この日本の賃金水準の停滞について、「私たちは生まれてこの方、(賃金が)右肩上がりになっているところを見たことがない。賃金が上がっていくんだって夢を抱くことすら、忘れちゃいそうになるときがあるじゃないですか」と悲観的な持論を述べた後、「そうじゃなくて、本来、他の国のように右肩上がりに上がって、みんなの生活が豊かになっていくことを夢見て目指すべきなんですよね」と前向きな発言で締めくくっていました。
しかし、この発言に対して一部の視聴者は「ホランが言っても説得力がない」「自分は超右肩上がりしたくせに、収入が上がっていないフリをしている」「賃金が上がる夢を忘れるだと?あなたは上がりっぱなしじゃないか」などの厳しい意見が多く寄せられる事態となりました。
ホランさんは、高校時代にドラマ初出演を果たすも、その後の女優人生はうまくいかず、青山学院大学進学後、米国留学経験もありますが、民放の女子アナ採用試験は全敗でした。やむなくフリーキャスターとして活動した過去があります。不遇の時代もありましたが、『Nスタ』のキャスターに抜擢されてから追い風が吹きました。歯切れのいいトークで媚びない姿勢は主婦層に支持され、今やフリーでありながら夕方の〝TBSの顔〟とまで呼ばれています。そんな彼女の、昨年の収入は4億円を超えるとの一部報道もありました。所得が急上昇したホランさんが『賃金が上がっていく夢を抱くことすら忘れる』と言っても、説得力がないと思われるのは仕方がないかもしれません。
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