この島に住む人々を驚かしてはならない理由がわかるでしょう。
北センチネル島は、周囲をサンゴ礁に囲まれた面積70平方キロほどの島。
インドの南東、ベンガル湾に連なるアンダマン・ニコバル諸島の1つで、インド領です。
ここには地球上で最も孤立していると言っていい狩猟採集民が暮らしており、部外者の立ち入りを完全に拒んでいるといいます。
人口の流出入がなく、基本的に外界との接触がないセンチネル族の人々が、いつからこの島に住んでいるのか、正確なところは誰も知らないそう…。
でも、いくつかの研究により、数万年前にアフリカから移住してきた可能性が示唆されているといいます。
センチネル族の人々は弓の名手で、外の人間が島に接近すると、追い返すために激しく攻撃してくることで知られます。
森に覆われたこの島の住人は彼らだけで、人口はおそらく100人程度。
1974年には、アンダマン諸島のドキュメンタリー番組の制作のためボートからセンチネル族を撮影していたナショナル ジオグラフィックTVのディレクターが、投げつけられた槍で負傷する事故が起きました。
遠征に同行したナショナル ジオグラフィックの写真家ラフバー・シン氏はこのとき、白い砂浜で弓と矢を掲げて小躍りする戦士たちを撮影。この写真は、外界からの接触を拒絶するセンチネル族を象徴する写真となっています。
また、彼らの猛々しさを示す事件は、2006年にも起きました。舟で眠っている間に北センチネル島の砂浜に漂着してしまった2人の漁師が、センチネル族によって殺害されたのです。
遺体を回収するためにヘリコプターが着陸を試みたが、島民がヘリコプターに矢を放ってきたため、回収は断念されたといいます。
彼はまず、防水加工された聖書を高く掲げました。すると、島から矢が飛んできて聖書を貫通したということ。
さらに2人の男性が弓に矢をつがえるのが見えたので、チャウ氏は慌ててカヤックを漕いで退却。彼は漁師たちに約350ドルを支払って島の近くまで送ってもらい、海上で待機してもらっていたそうです。
センチネル族のように外界とのあらゆる接触を遮断し、侵入者に敵対的な集団も知られています。
150人が住む北センチネル島は、インド海軍さえも立ち入り禁止となっていることも明らかになっています。
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