「極道の妻たち」は1986年に公開されたいわゆるヤクザ映画で、主演女優や監督を交代しながらシリーズ化され、「極妻（ごくつま）」と呼ばれている人気シリーズです。従来のヤクザ映画において脇役的な存在だった女性たちの視点から描かれた作品で、組同士の抗争で夫を失ってしまった妻たちの復讐劇が描かれています。「極道の妻たち」のあらすじは、主人公の女性・粟津環は堂本組若頭補佐で、粟津組組長の妻です。環は服役中の夫の等に変わって、組を守っていました。ある日、環は妹の真琴に縁談を持ちかけますが、そんな時に堂本組総長が突然亡くなってしまいました。
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全国的に勢力を持っている堂本組は一大勢力で、粟津組はその直系です。堂本組の跡目は遺言によって、若頭である柿沼に決定しました。しかしこのことを不満に思う舎弟頭である蔵川は、補佐の小磯たちを引き連れ、新たに朋竜会を結成してしまいます。環は堂本に忠誠を誓い、小磯の誘いを却下します。小磯は名古屋になる杉田組の組長に柿沼の暗殺を命じます。真琴はアルバイトしているスナックで、杉田に言い寄られていましたが、旅行先のグァム島で偶然杉田と出会い、力ずくで抱かれてしまいます。point 290 | 1
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杉田は川瀬組組長と一緒に柿沼を暗殺するため、拳銃の試射に訪れていたのです。帰国した真琴は環に縁談を断り、ヤクザと関係を持ってしまったを告げます。柿沼は射殺されてしまい、暴力団員の川瀬が自首し、テレビでそのことを知った真琴は常滑に向かいます。杉田と真琴は結婚式を挙げるのですが、踏み込んで来た警察に杉田は逮捕されます。
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杉田が柿沼を撃った拳銃が真琴の元に残されました。粟津組系の組長の妻たちが集まっていると、環は小磯系の組員から襲撃を受けてしまいます。抗争を続けていくとお互いの組織は潰れてしまうと案じた堂本の妻である絹江は、手打ちの仲介を環に依頼します。環は小磯の妻である泰子の手を借り、小磯と会って戦争の終結を話し合いました。保釈された杉田は朋竜会の解散の真偽を確認するために大阪に行きます。
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服役している粟津は堂本の三代目に決定します。真琴は環と一緒に暮らし始めますが、杉田の子分である花田と再会します。真琴は環の家から出て杉田の元へと向かいます。真琴が久しぶりに杉田と会うと、杉田は刺殺されてしまいます。粟津が保釈される日、粟津は太市によって殺されてしまうのです。「極道の妻たち」の世界は現実の世界とは違います。
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基本的に極道は男性社会なので、女性はそれほど何かに関わるということはないでしょう。若い衆の面倒を見たり、食事を作ったり、若い衆が刑務所に入った場合の差し入れなどは手伝うようです。強い女性を描いたこの作品は時代の流れと共に人気を博し、一大ブームを作り上げました。