ワープロ用ソフトの罫線の使い方になれていないなどの理由で、表計算ソフトエクセルで作成されたドキュメントをよく見かけます。ワープロ用ソフトは文書作成を中心行うためのもので、人によっては図やイラスト、罫線の挿入はエクセルのほうが行いやすいと感じている人もたくさんいます。
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表計算ソフトエクセルは、データベース作成も行える充実した機能を兼ね備えています。そのために長文の挿入や文章だけのドキュメント作成には限界があります。このため、文章作成を行いやすくするために、表計算用のセルを方眼紙のようなマス目を作って、行頭を合わせたり文章の文字数を合わせやすいような操作を行いながら、文章を作成する方法が広まっていきました。こうすることにより、文章作成を行いながら表の挿入が必要な場合は、エクセル特有の表の作成の機能を使用して、簡単に票を挿入することができるようになります。
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これと同様に、図やクリップアートなどを簡単に挿入したり好きな場所に貼りつけができることも、表計算ソフトの扱いやすい機能になります。表計算ソフトの活用は見た目のレイアウトの行いやすさから、様々な活用方法が開発、発明されていて、ビジネス文章作成にはなくてはならいソフトウェアになっています。作成した表からいろいろなスタイルのグラフを生成することができるため、見た目にパワフルなドキュメントを簡単に作成することが可能になっています。それぞれの役割を持っているはずのワープロ用ソフトと表計算ソフトですが、実際にそれぞれのソフトを機能別に使い分けている人は少なく、文字文化の違いから日本ではどちらかに偏った使われ方をするケースがまだまだ多いようです。
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エクセルはひとつのセルに項目を入力することで、様々な扱い方ができるようになっています。列と行の位置関係は非常に重要になっているので、これにより縦横の計算や項目の抽出や並び替えなど、データベースソフトとしての扱い方も行うことができるわけです。長文の作成が想定されていないために、エクセルでの文章作成のためにこのセルを方眼紙のようなマス目にすることで、表計算ソフトの機能の大半が使えなくなっているケースもあります。エクセルのシートをデータベースとして扱う場合は、ひとつのセルにひとつの項目が大原則になります。
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ビジネス文書においてはでき上ったデータを部署やチーム内で共有する場合もあります。こういった場合特異な方法で作成されたデータは互換性が保たれなくなり、レイアウトの崩れや印刷のずれなどといった現象が起こり、手直しや再度作成する必要も生じることがあります。作成者にとってはよくできたドキュメントと感じても、受け取った相手側はそのデータを加工する必要があった場合は、困難を極める結果になります。エクセルの使用方法として、セルを方眼紙のようなマス目にして仕様する方法は、本来の扱い方からすると間違った方法といわれています。この方法は海外のビジネスマンから見ると、非常に異様な扱い方に感じられているようです。
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研究熱心で勤勉な体質の日本人にとっては、ひとつのソフトを様々な形で使いこなすことが大切なことのひとつになっていますが、エクセル方眼紙の活用も、日本特有の文化といえます。ワープロ用ソフトも表計算ソフトエクセルも、日常の業務で使用するにはなくてはならない重要なソフトウェアです。これらのソフトウェアは幅広い世代や業種に利用されて、いろいろな意味で世界標準ともいえます。個人での使用に関してはいろいろな使い方があるはずですし、柔軟な発想も物事を発展させるためには必要不可欠です。あらゆるケースを想定し、そのシーンに応じた使用方法が生かせることで、日常の業務の効率化につなげていくとこが重要になります。