実業団対抗女子駅伝での痛々しいハプニング…
福岡県で開かれた第38回全日本実業団対抗女子駅伝の第4回予選会「プリンセス駅伝 in 宗像・福津」での一幕が話題になっています。
岩谷産業の飯田怜さんが転倒して骨折するというアクシデントがありました。飯田怜さんは走ることも歩くこともできず、膝を血だらけにしながら這って進み、次の選手にタスキを渡しました。映像で見ると、言葉を失う程の痛々しい姿・・・。(映像は記事の下にあります)これを巡って、業界やネット上では議論になっているようです。皆さんはどう考えますか?
プリンセス駅伝でのハプニング
この2018年度のプリンセス駅伝においては前代未聞のアクシデントが起きてしまいました。そのアクシデントとは飯田怜さんの転倒による骨折でした。飯田怜さんがこの画像のように四つん這いで血だらけになりながらタスキを繋がなければならなかったのは、途中で転倒し、骨折したからだといわれています。この映像は生放送されていたテレビでも中継され、多くの反響を呼びました。その中には賛否両論さまざまな意見があったようです。
飯田怜さんが転倒した理由についてですが、詳しいことは判明していないようです。というのも、飯田怜さんが所属する岩谷産業は、飯田怜さんがタスキを受け取った時点で下位だったために、途中の経過はテレビに映っていませんでした。飯田怜さんがテレビに映ったのは、こうして四つん這いになって進んでくるところからでした。数百メートルを四つん這いになって進み続けた飯田怜さんの膝からは血が溢れだしていました。この時点ですでに骨折をしていたと考えられますが、すりむいた膝の怪我も合わせると、負傷の程度はかなり酷いといえるかもしれません。レース後、飯田怜さんは病院に入院されたそうです。
飯田怜さんの怪我の程度ですが、全治は3~4ヶ月といわれています。全治におよそ1ヶ月かかってしまう怪我といえば、かなりの重症です。飯田怜さんが骨折したのは右脛骨といわれています。右脛骨は右側の足の内側前面の骨になります。確かにここを骨折すると、歩くことも困難になるかもしれません。
飯田怜さんのレース中の転倒理由は不明ですが、実はレース前から怪我をしていたという話もあるようです。コンディションがあまり思わしくない中で走ったために、途中で骨折してしまったという可能性もあるでしょう。いずれにしても、四つん這いになって進んだために、怪我が酷くなってしまったのは事実かもしれません。
なぜ止めない!?運営への批判
飯田怜さんはなぜ四つん這いになってまで進み続けたのでしょうか。監督はそれを止めなかったのでしょうか。膝をすりむき血を流してまでレースを続けさせた監督や運営への批判も集まっているようです。
監督が止めるべきではないのかと批判が集まっているようなのですが、岩谷産業の発表によると、大会では監督車による伴走が認められておらず、廣瀬監督は監督控室からテレビ中継モニターで指揮を執っていたそうです。アクシデントの発生を確認した後は運営側に電話で即刻棄権の旨を伝え、その後も再度棄権を要請しましたが、運営側は選手の「タスキをつなぎたい」という意思を尊重。最後まで飯田選手の競技が続行されたと説明しています。
運営側にも飯田怜さんを止めるこのできなかった理由はあるようです。監督から「止めてくれ」という要請が出て、それが運営側の役員に届くまでに非常に時間がかかってしまったのだそうです。そのため、運営側の権限のある人が状況を知ったときには、すでに飯田怜さんは次の選手にタスキを繋いでいました。
こうした運営側の手際の悪さに対して、岩谷産業の広瀬監督も、もう少しスムーズに伝達がいくようにしてほしいと苦言を呈したようです。広瀬監督は、あんな状況の選手を見たら、指導者なら誰でも止めるとコメントをされているようです。
「美談にはならない」「私なら辞めさせる」
このプリンセス駅伝のハプニングに、業界人も様々な持論を展開されています。
タレントのフィフィさんが、自身のツイッターを更新。フィフィさんは「本人は自ら棄権できない。だから止めなければならなかった。今回は行き違いがあり止められなかったにせよ、もっと深刻な怪我を負うことも考えられる。スポーツは選手の身体のことを第一に考えることも大切だと。今回は仕方ないにしろ、今後はあってはならないと思う。責めてもいないし美談にもしない」と語っています。
高須クリニックの高須克弥院長は自身のツイッターを更新し、「脛骨の疲労性骨折なら選手の意思ではってリレーの目標を目指すのは悪くない」とし、「整形外科のドクターが診察すれば視診と触診で瞬時に判断できる。僕なら選手の闘志を尊重してドクターストップはしない」とキッパリ。
箱根駅伝を4連覇した青学大・原晋監督は、TBS系「ビビット」し出演し、「これは、私だったら止めるでしょうね。タスキ渡しまで、まだまだ、3〜400メートルありましたので。レースそのものが、成り立ってませんよね」などと答えています。
ネットの反応は?
・美談でもなんでもない。これが選手生命に関わってくるなら身も蓋もなくなる。棄権して次回に頑張る方が良策でしょうに。
ADVERTISEMENT ・万一選手生命を絶たれる事態になった場合、主催者や陸連は責任をとれるんですかね?
・伝統墨守で、スポーツとしての健全性は二の次というか?
・中継地点に岩谷のスタッフいなかったの?連絡とって「止めろ」なり「助けろ」で済んだのでは?他者が触れた時点で運営云々関係なく終了でしょ?
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「感動した」「涙なしでは見られなかった」とする方も多いようですが、批判の方が多かったです。
まとめ
「何を尊重させるべきなのか」と考えさせられる今回のハプニング。選手の身体が何よりも大切なのは当然のことではないのでしょうか。