能登半島の先端・石川県珠洲市周辺で頻繁に発生する地震について、京都大などの研究陣は、地下深くから上昇する水などによる「流体」が関与している可能性があることを明らかにしました。これは、以前から研究者の間で指摘されていたことで、裏付ける決定的な調査結果が出たといいます。
京都大防災研究所の吉村令慧(りょうけい)教授(地球電磁気学)らによる研究グループは、昨年11月~今年4月、同市周辺の32カ所に電磁気を計測する装置を設置して研究を続けてきました。研究を続ける中で、地震の多い同市北部と南部周辺の地下十数キロのあたりに電気を通しやすい「良導域」の存在を発見したといいます。良導域とは、流体に富む領域である可能性が高く、群発地震の要因を示す重要な調査結果だとしています。
能登半島の先端・石川県珠洲市周辺では一昨年12月ごろから群発地震が頻繁に発生しており、現在までに震度1以上の地震が200回以上起こっています。また、6月には最大震度6弱の地震も発生しています。
京都大防災研究所・吉村教授は「活火山がない場所で長期間にわたって地震が継続するのは珍しい現象。一連の地震活動は続いているので、6月にあった規模の地震は起こりうる」と考えを示しました。
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