いまだマスク等の品薄状態が解消されていません。ドラッグストアの店員らに客からの問い合わせや苦情が殺到しています。中には連日暴言を浴び、体調を崩した店員も。ウイルスより、目に見える人が怖い……。
神奈川県の40代女性は、勤め先のドラッグストアで「マスク入荷無し」「完売」「次回入荷未定」などの張り紙を貼っていますが、「マスクない?いつ入る?」と聞かれ、「応対で作業が進まない」といいます。さらに、「開店前に並ぶ時間がどんどん早まり、2時間前から並ぶなんてザラ。『何時から並ぶの?』『何時に来れば買える?』と聞かれるが、入荷しない日もあるから並んでも買えるかわからないし、皆がそれより早く並ぼうとするから、どんどん早くなり並んでる人が殺気立っていて、開店するのが怖い。」と、明かします。
店員が怖がるほどの殺気を感じるドラッグストア。ドラッグストアで働く人のリアルな声を紹介します。
在庫がないものに対する問い合わせに困っているという人は多いようです。福島県の40代女性も「毎日朝、電話でのマスク在庫問い合わせで仕事にならない」と、明かします。それだけなく、 自身がマスクをしていると、
「『あなたたちはマスクをしていて、なぜ売るものはないのか。隠しているのか。』と責められる。そういう人に限って、マスクを正しく着けていない。」といいます。さらに女性の職場では買い占めが起こっており、「滅菌ガーゼなど、傷や術後の手当で必要な人がいるのに、買い占められて欠品が続いている。」と綴ります。
福岡県の40代男性も「ただでさえ忙しいのに問い合わせの電話が大変。貼り紙してあっても読まない。読んでても同じことを聞く。」と嘆きます。また、”お一人様1つ”など購入制限をかけても「複数持ってきたり、時間をずらして何度も来店したりする。」といいいます。
「学校が休みなので子連れで来て、子供が大声で騒ごうが走り回ろうが商品で遊ぼうが知らん顔。態度悪すぎ。ほかにも店のトイレットペーパーを勝手に持って帰る。挙げればきりがない。民度の低いお客ばかり。」と、続けます。
静岡県の50代女性の勤め先でも「マスクはお一人様1日1個まで」と告知していますが、あるだけレジに持ってくる客が後を絶たないといいます。「個数制限を伝えると『バカヤロウ!』。あげくに着替えや帽子を用意して変装したり、『三時間待った』と自慢げに言うのは本当に困る。コロナが落ち着いてどういう顔して常連客に接したらいいのか悩む。」と、嘆きます。
東京都の10代女性の店舗では現在、トイレットペーパーやティッシュなど紙類の入荷は未定となっています。
「そうお答えすると『秘密にしてんだろ』と怒られたり、『他の店舗にはあるのにここには無いのっておかしくない?』なんで対処しない?客が困ってんのにどうにもならないっておかしいって、と言われたり……」と、明かします。
女性は「転売が禁止されてからウイルス対策にまつわるものを根こそぎ買われるというのは無くなったし、必要な人の手の所に届くようになってとても嬉しかった。」といいますが、「マスク、アルコール除菌の品物は絶望的に入ってきません。特にマスクは1週間程入ってないです。」と、明かします。
岐阜県の40代男性も「マスクを一人でも多くのお客様に 購入してもらうために朝色々配慮している」といいますが、苦情は絶えないといいます。これについて「小売業に負荷がかかり過ぎていると感じます」と心境を綴ります。
「一人で毎日並んで何個もストックするお客様がいます。マスク販売管理は自治体が実施して頂きたい。なんの為のマイナンバーなのでしょうか?」
台湾では、マスクの販売に実名制を導入し、公的な健康保険に加入している人であれば特約薬局で買える取り組みをしています。購入の際には健康保険カードを提示したうえでIDカードの番号によってマスクを購入できる曜日を指定したり1回の購入枚数を制限したりしています。
新型コロナウイルスによる影響で、過酷な労働環境となっているドラッグストア。男性は「これでは小売業従業員離れが加速してしまいます。」とこぼしています。