「意味もなく対向車にパッシングされた」「突然、前方の車がハザードランプをつけた」など、運転歴の浅い初心者ドライバーにとっては、その真意が分からない「運転手たちの暗黙のルール」が存在するのをご存知でしょうか?自動車のハザードランプやパッシングには実は数多くの意味があるのですが、その大半を教習所では教えてくれません。
非公式なのに、なぜか一般的に浸透しているという「運転手達の暗黙のルール」をいくつかご紹介いたします。これを見れば運転初心者の方も、より安心して運転できることでしょう。
ハザードランプ編
教習所では「路上での故障等で、やむをえず停止する場合に使う」と習います。本来的な使われ方は故障時の緊急駐停車の際に点滅させ、後続車などに危険を知らせるというものですが、路上では他の意味でも使われる事が多々あります。
「駐車する」と言う意思表示
商業施設などでバック駐車をする際に使えば、後続車に伝える事ができます。「少し時間をもらいます」「今からこのスペースに停めます」という事をアピールし、駐車するための間隔を充分に保ってもらう事ができます。
感謝の意を伝える
道を譲ってもらった際に1~2秒点灯させ「ありがとう」の意味を示します。ハザードランプで後続車両に謝意を表す事が慣例となっています。これを、「サンキューハザード」と呼ぶ人もいるようです。
悪天候時の安全確保
濃霧や吹雪の際は、視界がとても悪くなります。ヘッドライトだけではなくハザードランプを使用する事で、後続車へも自分の位置を知らせる事ができます。視界不良による接触事故を防ぐ事ができます。
渋滞、事故を後続車に伝える
渋滞の場合は、後続車へ渋滞していることをいち早く伝え、追突などの事故を防ぐ事ができます。また、前方で事故があったことを知らせ注意を促すときも使用します。もし、前方の車が走行中に突然ハザードランプをつけ減速したら、こちらも同じようにして後続車に伝える事が懸命です。
パッシング編
ヘッドライトの上向き下向きを繰り返して、チカチカと点灯させるパッシング。基本的には運転中のクルマ同士のコミュニケーションとして使われています。
取り締まりアリ
何もないところで対向車がパッシングしてきたら、この先「取り締まりがある」というサインかもしれませんので、いつもより更に注意して運転しましょう。
ヘッドライトが眩しい時
街灯がない暗い道やトンネルでは、対向車がヘッドライトを上向き(ハイビーム)にしている場合があります。その際に、警告として使用します。中には対向車と同じようにハイビームにしてどれほど眩しく迷惑か教えてやるという方もいるようです。
ヘッドライトの消し忘れ、つけ忘れを教える
暗い時間の無点灯を知らせます。またその逆もありで、昼間のトンネルでライトを点けて、それを忘れたまま走行しているであろう車に「ライトが点きっぱなしですよ」と伝えることもできます。
進路を譲る
対向車に対して進路を譲る際の合図として多く使用されます。交差点でも「お先にどうぞ」という意思表示になります。
後方からのパッシング
後方からのパッシングはあまりいい意味合いはありません。「道を譲れ」「もっと早く走れ」など煽りで使う場合が多いようです。トラブルを避けるため、道を譲った方が賢明でしょう。
バスからのパッシング
バスのパッシングは何らかの緊急事態を知らせる場合が多いです。行き先のところに「SOS」という表示があったり、変わった色のランプが点灯してる場合もありますので見逃さないようにしましょう。
マナーの一つ
いかかでしたか?絶対にしなければならないというものでは無いですが、たった一つの動作を加えるだけで、いつもより運転が気持ちよくスムーズにできる気がしますよね。運転者同士はお互い車内のいるため、意思の疎通が難しいものです。だからこそ、このようにハザードランプやパッシングを利用したコミュニケーションが発展したのかもしれません。知らなかった方は早速明日から実践してみてください。
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