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ドラマ「hero」の型破り検事は現実的に可能なの?


2001年に第1期が放送されたドラマheroの主人公は、学歴が中卒で見た目は茶髪にジーパンというとても型破りな検事です。検察官の仕事や人間関係を真剣に語りつつ時にはコミカルに描いたheroは、平均視聴率が34%という驚異の数字をはじき出したことでも有名です。

 


写真:koushinbi-mitei.blog.so-net.ne.jp

検察官が主人公のドラマというのはそもそも珍しいことに加えて、主人公の検事らしからぬ姿が人気の秘密となっています。heroではラフでかっこいいファッションをしているのはとても映えますが、現実的には可能なのかといわれると特に規定がないため問題ないといえます。検事や弁護士が裁判に赴く際に服装の規定はなく、裁判所に勤める職員も同様にありません。服装に限らずメイクや靴などにも規則がないため、ネイルをしてスニーカーを履いた裁判官や胸元を大胆に開けた弁護士なども実際存在しました。ですが検事や弁護士という職業柄あまりラフな格好を見ることはなく、ほとんどがスーツというのが現状です。つまり裁判に立つときはどんな服装でもルール上問題ありませんが、ネクタイもきっちりつけたスーツを着用するのが基本です。point 435 | 1

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写真:dailymotion.com

クールビズが浸透したことで上着とネクタイを外す習慣が世間でも認められるようになりましたが、それ以上にラフな格好はあまりいないのが法律家の世界です。その理由として信頼されて弁護する側に立たなければならず、ラフな格好では相談者に信頼されないことが挙げられます。現代の日本ではスーツを着用しているとしっかりしているイメージのため、実際に検事や弁護士がジーパンやTシャツであらわれたらちょっと信頼できません。日本にとって正装がスーツである限り、ラフな格好は難しい選択です。point 306 | 1

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写真:https://matome.naver.jp

特に検事は警察の上層部であるため警察に指揮をする立場にあり、体育会系で上下関係に大変厳しい社会です。そのため指揮する立場のものはしっかりスーツを着用していなければ、部下に示しがつかなくなってしまいます。被害者や周りの人がラフな格好では失礼と思っている限り、スーツ以外の着用は現実的には不可能です。

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写真:twitter.com

heroが型破りとされるのは中卒という異例の学歴や、通販グッズを仕事場に持ち込んで体を鍛えているなど他にもいろいろあります。スーツだったらこんなに人気ドラマにはならなかったでしょうし、ラフな格好にはそれなりの理由があります。それは相手の警戒心をやわらげ被疑者と同じ目線で向き合いたいというもので、検事バッジを見せないところもそこから来ています。起訴する権利を持っているのは検事だけだから無実の人を裁判にかけちゃいけないと主人公が言っているように、真実を突き詰めることに妥協しません。heroではそこが最大のポイントになっていて、point 334 | 1

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写真:matome.naver.jp

服装はその気持ちの表れです。できるかできないかよりもどうすれば解決できるかに主眼を置き、ありのままに正義を貫く姿は爽快でかっこいいです。被疑者や事件にかかわる人にとって人生がかかっていることを肝に銘じていて、強い責任感が窺えます。上司にとっては何をやらかすかわからないとても心臓に悪い部下ですが、不器用ながらも少しずつ前へと進む姿は共感できます。大人になるほど子供のころに思い描いていたような正義を貫くということが、現実には本当に難しいことだと実感させられます。point 305 | 1

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写真:fanfunfukuoka.com

heroには忘れ掛けていた気づきとユーモアがたっぷり詰まっています。他の検事とは目の付け所が違ったりお出かけ捜査が大好きなど、普通の検事とは違う部分がたくさんあります。実際にこんな検事がいたらいいなという視聴者の思いを形にしたドラマで服装はありえませんが、その意志は現実世界とリンクしているところがたくさんあります。

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