1980年代のバブル真っ只中に「放送禁止のパイオニア」「AVの帝王」と呼ばれた村西とおるの波瀾万丈の半生を、俳優の山田孝之さん(35)が演じることがわかりました。本作はドラマ『全裸監督』という題目で、8月8日からNetflixで配信スタートされます。それに伴い“白いブリーフ”姿の山田孝之さんがカメラを担いだ衝撃的な特報映像とティザーキーアートが公開されました。
同作は、アダルトビデオ草創期の1980年代に「AVの帝王」と呼ばれ、前科7犯、借金50億、米国司法当局から懲役370年を求刑された主人公の村西の半生を描いた、本橋信宏著『全裸監督 村西とおる伝』(太田出版)を実写化したものです。また、そこに関わる人間や仲間たちの実際の出来事をベースにしながら、凄まじいまでのバイタリティーで一世を風靡した伝説の男の“軌跡”をユーモアたっぶりに描くエンターテインメント作品となっています。
本作の脇を固めるキャストには、満島真之介さん、玉山鉄二さん、吉田鋼太郎さん、板尾創路さん、余貴美子さんら、個性的かつ実力派俳優陣が勢ぞろいとなっていて、総監督には『百円の恋』、『嘘八百』などの作品で知られる武正晴さんが務めます。
あらすじとしては、時は1980年、会社は倒産し、妻に浮気され絶望のどん底にいた村西(山田)は、アダルトビデオに勝機を見込み、仲間のトシ(満島真之介)、川田(玉山鉄二)らとともにAV界へ殴り込みます。そこで自分の才能を開花させ、一躍業界の風雲児となりますが、ライバルによる妨害で絶体絶命の窮地に立たされることとなります。そんな時、厳格な母の元で本来の自分を押し込めていた女子大生・恵美(森田望智)が現れたことにより、状況が大きく変わってゆきます。この2人の運命的な出会いは、社会の常識を根底からひっくり返していくこととなるのですが…
公開された映像では、村西(山田さん)が「わたくしの世界をのぞいてみませんか」とビデオショップの18禁コーナのカーテンを開けるシーンから始まります。すると、「アクション!」という掛け声をきっかけに、札束が舞うディスコや、シャンパンタワーに、酒と女性に乱れまくるバブル時代の光景などが映し出されていて、本気で時代を変えようとした若者たちの熱い思いの片りんを捉えた映像となっています。
山田さんは本作への挑戦について「これまで何度も『山田さん、監督はなさらないんですか?』と聞かれてきた。僕の答えは毎回決まって『撮りたいと思うものがあったら撮りますよ』と答えてきた。そして、ようやくナイスな答えを見つけました。山田孝之AV監督になります。AVの帝王になります。質問は受け付けません」と、村西とおる本人のキメ台詞を織り込みつつ、ユーモアたっぷりにコメントしています。
また武監督は、「僕自身の人生を振り返って、最も刺激的で、最も恥ずべく、楽しい、誤った日々が次々と蘇ってくる」と感慨深い思いを述べました。続けて「現在の日本を代表する俳優陣とスタッフ達と共に、狂乱の時代を駆け巡ったエロゴト師達の人間讃歌を世界に発信する挑戦は価値ある誇るべき仕事だと考えている」と意気込みを語っています。