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みなさんは遺伝子の力をどこまで信じますか?
今回は、私たちの体の神秘ともいえる遺伝子に秘められた秘密について見ていきたいと思います。
コーヒー摂取量
「コーヒーの飲みすぎは体に毒だ」なんて話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
実はこのコーヒー摂取量も遺伝子との深い関わりがあることが明らかになりました。
とある科学者がコーヒーの摂取量が多い人と少ない人を対象にある実験を行いました。
その結果、コーヒーの摂取量が少ないグループからは、一般の人よりカフェインをゆっくり吸収する特定の遺伝子が発見されたのです。
すなわち、これらの人々はエネルギーを補充するために頻繁に水分を摂る必要がないということなのです。
反対に、コーヒーの摂取量が多いグループからは、一般の人よりもカフェインを早く吸収してしまう遺伝子が発見されました。
飲んでも飲んでもカフェインが吸収されてしまうため、知らず知らずのうちにコーヒーに手が伸びてしまうのだとか。
2015年に「米国食事ガイドライン作成委員会」が発表した報告書によると、1日のコーヒーの摂取量は3~5杯まで、カフェインの摂取は400㎎までが望ましいとのこと。
それ以上の摂取を続けると、心血管疾患や癌などの慢性疾患、また早死のリスクが高まるとしました。
コレステロール値の高さ
多くの人々は、コレステロール値はその人の日頃の食事と関係していると考えがちですが、実はこのコレステロール値も遺伝子と関係があったのです。
500人に対して1人の割合で、遺伝子が突然変異を起こし、血液中にコレステロールが蓄積されてしまうのだとか。
残念なことに、このような遺伝子を持った人は食生活や運動によってコレステロール値が改善することは無いと言われています。
乳糖不耐症(Lactose Intolerance)
実は、成人の65%が乳糖や牛乳をうまく消化できないと言われてます。
乳糖分解酵素と呼ばれるものが、生まれつき欠損していたり少量しか生産されないために酵素活性が低く、小腸での乳糖分解がうまく行われず不消化の状態腸内に残ってしまうのです。
ミルクが主食の乳児期には乳糖分解酵素は十分に作られますが、成長するにしたがって特別な病気がなくても、次第に乳糖分解酵素活性が低下します。
日本人では大人の約40%が乳糖分解酵素活性が低いと言われています。
遺伝的に乳糖分解酵素を持たない場合には、乳児期からミルクによる消化不良が起こり、白い下痢が続くなどの症状がみられます。
最近では、乳糖不耐症児のための粉ミルクの開発により、ミルクが主食の乳児も安心してミルクを飲めるようになりました。
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薄毛の遺伝は母親から?
薄毛が一概に遺伝子の影響を受けているとは言いきれませんが、遺伝による薄毛が存在するのは事実です。
2005年、フランス・ボン大学の研究チームが薄毛になる人とならない人とでは、X染色体にあるアンドロゲンの受容体に大きな違いがあり、この違いこそが薄毛遺伝子である可能性があるということを発表しました。
X染色体の提供者は母親だけなので薄毛遺伝子は母親から遺伝するということになります。
しかし、よく考えてみると、女性で男性ほど禿げている人はなかなかいませんよね?実はこれにも全て理由があり、女性は女性ホルモンによって薄毛促進が妨げられていると言われています。
ということは、将来自分の髪がどうなるのか気になる場合は、母方の父(祖父)を見ればいいということになりますね(笑)
小児糖尿病
糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病が存在します。
2型糖尿病の多くは高齢者で、10歳未満の子供に多く見られるのが1型糖尿病と言われています。
しかし、2型糖尿病で若年発症する「MODY(maturity onset diabetes of the young)」と呼ばれる特異な病型は優生遺伝することが知られています。
MODYは、メンデル遺伝様式(常染色体優性)で発症する若年糖尿病であり25歳以下での発症が特徴です。
運転の上手さ
長い間議論されてきた遺伝子が運転のセンスに与える影響が、ついに科学者たちによって明らかになりました。
教習所で訓練を受けて試験をパスできたとしても、方向感覚や反応速度、そして記憶力に影響を与える特殊遺伝子が欠けているのであればハンドルは握らないほうがいいかもしれません。
特に、先天的に方向感覚や反応速度に問題がある場合は、運転する際に他の人よりも事故を起こす可能性が高いといわれています。
専門家によると、このような運転に不利な遺伝子を持った人は全人口の約30%程といいます。
視力
私たちが今後、視力が低下したり近視になる可能性の大半は遺伝子から来ているとされています。
両親が近視の場合、子供が近視になる可能性は50%と言われています。
しかし、遺伝学研究者たちの多くは近視と遺伝は関係性がないと言います。なぜなら、長時間のパソコンの使用や暗い部屋での携帯の使用をやめることで近視の悪化を食い止められるという実験結果が出ているためです。
現代人の生活習慣は遺伝の有無以上に私たちの視力低下へ影響を与えていることがよく分かりますね。
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色盲
色を識別できない「色盲」の殆どは遺伝からくると言われており、色盲患者のうち男性の殆どは母親からの遺伝を受け継いでいるとも言われています。
遺伝による色覚異常の割合は男性の約20人に一人とされています。
学校であれば1クラスに一人いるということであり、とりわけ稀なことではありません。
色覚異常の程度は人によって異なり、色覚検査によって指摘されない限り気付かない人もいれば、社会生活に支障を感じるという人もいます。
色覚異常の遺伝は複雑で、家系に色覚異常の方がいなくても、色覚異常の遺伝子を受け継いでいることもあり、その場合は突然のように色覚異常の子どもが生まれます。
色覚異常の遺伝の形式は、「X染色体性劣性遺伝」あるいは「伴性劣性遺伝」と呼ばれるものです。
性別を決定する性染色体には、X染色体とY染色体があり、男性の場合はX染色体とY染色体を一つずつ(XY)1対持ち、女性はX染色体のみ二つ(XX)持ちます。
色覚異常の遺伝子はX染色体上にのみ存在します。
男性はX染色体を一つしか持たないため、このX染色体が色覚異常の場合は、必ず色覚異常が発現します。
それに対して女性は、二つ持っているX染色体のうちどちらかが正常でさえあれば、色覚は正常となるのです。よって色盲は男性に多く現れるのです。
頭の良さ
昔から「天才は生まれつきか、環境か」について議論されてきましたが、ここにきてひとつの結論が出たようです。
イギリスのBBCが発表した資料によると、学業的成功を収める事例の55%が遺伝的なものだというのです。
頭の回転の速さに遺伝子連鎖が関連していることを裏付ける証拠が“ゲノム疫学における心臓と老化研究コホート(CHARGE)”の共同研究によって初めて発見されました。
まず研究対象として世界12カ国から認知症を発症していない45歳以上の男女3万人を選び出し、簡単な認知力テストから認知機能検査を行いました。
研究チームが「思考速度」や「関連した遺伝子の変化」を特定するため、ゲノム(遺伝子群を含む染色体)を注意深く観察したところ、細胞間の伝達に深く関係する“CADM2”という細胞接着分子に変異体が見られる人は記憶力・思考力などの情報処理速度が遅いということを突き止めたのです。
モテるのも遺伝?
皆さんが考えるモテる人の特徴は何でしょうか?
イケメンや美人などの外見でしょうか?それとも、気配りや配慮などの内面でしょうか?
長い月日を経てついに、ハーバード大学の研究チームがモテる人の謎について発表しました。
研究チームよると、人類の歴史が始まった時から食料や危険に対する貴重な情報を集め、伝える役割をしていた者が社会集団の関心を集めたといいます。
彼らは、このような遺伝子を子孫に受け継がせるため、自分たちの集めた情報を伝えつづけ、その遺伝子を受け継いだ者が現代でも同僚間での人気が高く、周辺の人々からの関心引き付けているというのが研究チームの主張です。