今回で10回目となった、TBS夏の大型音楽特番『音楽の日』(18日放送)。2011年の第1回目から総合司会は中居正広さんと安住紳一郎さんが担当していますが、今年は放送前から出演アーティスト以上に、注目を集めていた問題がありました。
中居正広さんは今年3月でジャニーズ事務所を退所し、笑いを交えた会見は終始なごやかなムードで、“円満退所”であることを強調していました。しかし、ジャニーズの所属タレントでなくなった中居正広さんの番組で、ジャニーズのタレントたちとの“共演”は果たしてあり得るのでしょうか、逆に「新しい地図」と共演のサプライズがあるのでしょうかと、もう“ジャニーズではない中居正広”の立ち位置が話題になりました。
というのも、第一弾として発表された出演者に、ジャニーズタレントの名前がどこにもなかったのです。そのため各ファンも「やっぱり共演は無理か…」とあきらめかけたところに、第三弾の発表でジャニーズグループ総勢14組の出演が明らかにされました。中居正広さんとジャニーズタレントの共演は、現実のものとなりました。
出演者は、番組登場順に、A. B. C-Z、ジャニーズWEST、Sexy Zone、KAT-TUN、Hey! Say! JUMP、SixTONES、Snow Man、関ジャニ∞、King & Prince、Kis-My-Ft2、V6、KinKi Kids、NEWS、嵐の14組。昨年、話題を集めたジャニーズJr.
や現在、音楽活動を再開していないTOKIOの出演はありませんでした。
ジャニーズのトップを飾ったA. B. C-Zには、キレキレパフォーマンスの歌唱後に、「動きすぎですよ」とひと言コメント。Sexy Zoneの中島健人さんが「中居さんとご飯に行きました」と話し、現在も交流があることをほのめかすエピソードを披露するなど、春に退所したとは思えないなごやかな雰囲気でのトークを披露することが、いくつかのジャニーズタレントの出演場面で見られました。トークがなかったり、終了後にひと言、感想を述べるだけのグループは、事前収録や別スタジオでのパフォーマンスだったのかもしれません。
終盤に登場したKinKi Kidsは、彼らがSMAPのバックを務めていたころからの古い付き合いでもあります。新曲『KANZAI BOYA』(読みはカンサイボーヤ)は、KinKi Kidsの前にジャニーさんがふたりに与えた名前。しかも、キンキが言うには、『KANZAI BOYA』の名前をファンに初めて紹介したのも中居正広さんの口からだったとのこと。
中居正広さんは笑顔で、「ふざけてるんですか? 何年前の愛称ですか?」とパフォーマンスはスタート。途中から堂本光一さんがキャップとサングラス、ジャケット姿の“ジャニーさんスタイル”に変身し、ジャニーさんのモノマネで中居正広さんに向かい、「スケートボーイズ(SMAPの最初のグループ名)だよ」「中居、歌ってよ」と、大爆笑のやり取りが見られました。
そして番組の大トリを飾ったのは嵐。年内でのグループ活動休止について触れ、「僕もね、久しぶりにね、歌ってみようかなって思っちゃったんですよ」と中居正広さんが言ったところで、 「お前は歌うな」と大野智さん。その言葉に中居正広さんがつかみかかろうとし、ほかのメンバーが制止するという、かつてのTBSの歌番組『うたばん』でお馴染みの流れが2020年に再現されました。
「中居くん、大サービスでしたね」というのは、番組を見た芸能記者。これまで、ジャニーズを退所した人間はジャニーズタレントと共演できない、という“謎の掟”がジャニーズ事務所には存在していました。新しい地図の3人ですら、いまだにジャニタレとの共演はないのに、なぜ、中居正広さんだけは円満に共演できたのでしょうか。
「ジャニーズ的にも中居くん的にも、本当は共演NGではないのに世間がそう思っているということは、お互いのイメージは悪くなってしまう。かつての派閥問題や、圧力疑惑など、事務所のマイナスイメージはできるだけ避けていきたいのが、ジャニーズ事務所の本音でしょう。そんななか、お互いをいい意味で利用するカタチで、“中居と円満のジャニーズ事務所、ジャニーズ事務所とギスギスして辞めたわけじゃない中居”という、双方が得する選択となりました。」と、先ほどの芸能記者は続けます。
5月には中居正広さんがMCを務める『ザ!世界仰天ニュース 人間VSウイルス2時間スペシャル』(日本テレビ)では、山下智久さんがゲストとして出演していました。
今後の中居正広さんの立ち位置も気になるところですが、 「ジャニーズ在籍時から、ラジオで新しい地図の楽曲を流すなど、壁がないことを最初からアピールしているので、地上波番組での共演もそう遠くないうちにあると思います。どちらとも今ふうにいえば、いいディスタンスで関わっていくのではないでしょうか。」
ジャニーズファンからは、感動のコメントが多く上がっています。
・中居君が退所してもあずみんと音楽の日のMCができること。その番組に嵐をはじめジャニーズ時代の後輩たちが出演すること。SMAPの「BANG,BANGバカンス」映像がフルで流れたことどれも今までだったら「普通じゃないこと」でした。中居君、凄いね。タッキーもありがとう。そして、TBSさん。スタッフの皆さまありがとうございました。感謝します。
・「音楽の日」のMCぶりは、中居さんの「優しさ」「後輩への気遣い」「愛あるイジリ」などいろんなジャニーズのみなさんとのやりとりで楽しませてもらいました。やっぱり、ユーモアがあって頭の回転も速くて場を和ませるおしゃべりは、中居さんにしかできないことだと感じました。
・退所のときの手腕が凄いのもあるだろうけど、実質「中居正広」という人間性が良いんでしょうね。人に好かれる人間性だと何をやっても成功するということを実感した。これからも応援していくし、SMAP再結成を夢見て中居君にゆだねて気長に待っていこうと思う。
・中居は自分にしか出来ないこと、自分がやらなきゃいけない事が良く分かってる。色んな気苦労あると思うけど、共倒れにならないように…時代は変わってるからね。ジャニーズが変わる姿見せたら他の事務所も追随しやすくなるかも。