自殺とは一種の病気と言われているほど、一言で語るのは難しく、その理由や動機を正確に知ることはできません。特に青少年の間での自殺は衝動的なものも多いと言われますが、近年ではSNSなどで仲間を求めるケースも増えており、そこにはなんとゲームのような感覚で青少年を自殺へと導く恐ろしい組織が存在します。
先日、ロシア・スベルドロフスク州にある、クラスノウフィンスクの近く、そのある村で、まだ13歳と15歳という幼い2人の少女が、お互いに手に手を取って線路に入り、抱き合いながら走ってきた貨物列車にはねられ死亡するという恐ろしい事件が発生しました。その2人を自殺に導いたのは・・・
この幼い少女2人が出会ったのは『青い鯨(Blue Whale)』という、自殺願望の強い少年少女が集まるソーシャルメディアのコミュニティサイト。しかし、すでにこの少女たち2人とものアカウントはすでに削除されており、指導者とのやりとりや各種の証拠を警察もつかめなくなっているそう。
実はこの恐ろしいサイトが、広まったのは今年ではありません。遡ること6年前。2013年に生まれたとされるこのコミュニティシステム『青い鯨』は、ゲーム感覚で自殺をを考える若者の間で話題になり、2017年にロシアで大流行しました。後に、それは世界に拡散されることになり、各地で少年少女の自殺を激増させるという恐ろしい結果となりました。
しかし、それも6年前の話で、現在はすでに下火と楽観視されていた『青い鯨』でしたが、今年9月にスヴェルドロフスク州で自殺した16歳の少女もそのコミュニティとの関りが疑われており、こちらも自殺と同時にアカウントが削除されたとみられているのです。一体どんな指示が行われているのか・・・
このサイトの決まりは非常に単純でかつ、非常に恐ろしいもの。サイトに登録すると、「中途退会はできない。我々はすべての情報を元にあなたを最期まで追い詰める」と最初に警告され、それに同意してから参加するシステムとなっている『青い鯨』。サイトに登録すると、その後は指導者の指示を受けながら、50日かけ31のタスクを次々とこなすことになるそうです。
最初のうちは、”1日中ホラー映画を鑑賞する”など誰でも簡単に実行可能なタスクなようですが、しかしこの指示は次第に過激さを増していき、危険行為や自傷行為を強要され、またこれを実行した証拠を写真や動画で送るよう迫られ、その最後のタスクとして少年少女を待っているのは「自殺」。
最もこのようなサイトが多く存在するロシアでは、2017年の時点で、似たようなサイトが1,339も存在し、なんと計12,000人以上がそれらに登録しているそう。さらにこれらのサイトの管理人や首謀者はもはや「教祖」のような存在で、たとえ逮捕されたとしても獄中に少年少女たちからファンレターが届くとか。
恐ろしいサイトから少年少女たちを救う方法はあるのでしょうかー。