緊急事態宣言は発令され、レジャーやお出かけの代わりに家の近所でウォーキングに励んでいる人も多いのではないでしょうか。
運動不足解消にも役立つウォーキングですが、悪い歩きグセの場合、「やせるどころか、太ももやふくらはぎが張り出して、がっしり体型になってしまう」ということも…筋肉不足になったり、関節にゆがみが生じ、歩けば歩くほど、太くなるという悪循環になってしまいます。
「歩いたら痩せると思って歩き続けたけれど、まったく痩せない。」「運動すると腰が痛くなるようになった。」「整骨院の先生から歩き方が悪いと言われたが、正しい歩き方がわからない。」という声も聞きます。
ボディメイクに詳しい森拓郎さんに、太る歩きグセやNGサインを教えてもらいました。
「例えば、腕を大きく振った方が、よりダイエットに効果的と思っている人が多いのですが、じつはNG。腕の動きを大きくすると、上半身が無駄にねじれて着地時にバランスが不安定になり、脚に負担がかかるのです。」と森拓郎さん。
本来、腕を振るのは、振り子となって上半身の安定を保つためです。その腕振りを意識して不自然に動きを加えてしまうと、逆効果になるのです。腕の振りは意識しないことが重要です。
同じように、「大股で歩く」もじつはNG。
「大股で歩くと腰をひねるような形になり、ブレにより、本来使うべき股関節やお尻の動きが制限され、効率よく前に進めません。また体をひねることで、上半身が不安定な状態になり、着地をするときに外側のももが体重を受け止めようとします。これにより、太ももの負担が増えて外に張り出し、たくましい太ももになってしまうのです。」
悪い歩きグセを続けると、脚が太くなる原因になってしまいます。次のサインのうち1個でも当てはまるものがあれば、それは歩き方が間違っている証拠です‼
・雨の日、水はねがすごい
雨の日、ふくらはぎに水がはね、汚れがつくことはありませんか?これは後ろ脚を蹴り出したときにつま先が外に向いてしまうため。その原因は足首など、ひざ下のねじれです。正しい歩き方なら、足の親指はまっすぐ後ろに送られるので、あまり水はねはしないのです。
・靴底のかかとが極端にすり減る
靴底は自然にすり減りますが、極端な減りや、内側の減りは、体のブレやねじれにより、脚に負担がかかっている証拠。また、左右の減りに差があるのは関節などにねじれがあるサインです。靴底が極端に減った靴を履き続けると、さらに歩行が乱れるので要注意!
・タコや外反母趾がある
タコや外反母趾は履いている靴の問題もありますが、足指がうまく動かず、足裏の重心移動が正しくできていないことが原因。間違った重心移動で、足裏や足指に無理な負担をかけています。悪化するとさらにうまく歩けなくなるから危険です。
・スカートが回る、パンツのひざから下がねじれる
歩いていて、スカートが回ってしまうのは、歩幅の左右差や体幹のねじれがあるから。パンツのひざ下だけがねじれているのは、足首やひざ、股関節がねじれているのが原因です。体幹や関節のねじれがあると、このようなことが起こってしまいます。
歩き方を変えるだけで、脚がほっそりと美しくなるだけでなく、O脚やX脚が改善することもあります。毎日の習慣や癖を変えるのは、ハードな運動を行う以上に難しいものですが、習得できればリバウンド知らずの美脚を手に入れることができるというわけです。
「筋トレや食事制限をしなくても、ただ歩くだけで、太ももやふくらはぎ、おなか、腕、お尻など、全身をスリムアップすることが可能になります。」やせたいのなら、まずは歩き方から見直してみましょう。