急速に感染が広がる新型コロナウイルスによる肺炎をめぐり、インターネット上では誤った情報や真偽が不確かな情報が飛び交っています。
「患者が逃げた」などと不安をあおるような誤情報もあり、専門家は「確認が取れない情報は安易に広げないでほしい」と注意を促しています。
《(中国・上海の)虹橋(ホンチャオ)空港で隔離された人の搬送》。
騒動後、カートに乗せられた人の様子を写した動画が23日頃から、上記コメントと共にアップされました。
虹橋空港では、そうした搬送例はなかったのですが、その後も動画は拡散。
《別の空港だった》《(コロナウイルスとは関係のない)単なる芸能人の移動だった》などとする情報も加わり、混乱に拍車をかけました。
23日夜には、武漢からの発熱症状のある乗客が関西国際空港の検疫検査を振り切って逃げたとする嘘が広まり、空港側が火消しに回る騒動もありました。
誤情報は、主に中国国内で大量に出回り、日本語に翻訳されて拡散されるケースが目立っています。
《バナナを食べると感染する》
《イチゴを食べると予防になる》
《北京市内が封鎖された》。
予防や感染拡大に関する誤情報も飛び交っています。
ネット上の誤情報は、これまでに災害時にも問題になりました。
2011年(平成23年)に起こった東日本大震災では、「外国人による犯罪が横行している」との誤情報が流れ、2016年(平成28年)の熊本地震(28年)の際には、「動物園からライオンが逃げた」といった虚偽の投稿もありました。
ネットで情報を入手することはとても簡単ですが、情報を取ってもすぐに信じず、いくつかの情報を見るなどして確認する必要があります。また、安易にシェアして自分がデマの発信者にならないようにすることも大事です。
このニュースを見たネットの反応は…
「少し考えれば、間違っているとすぐにわかるような情報でもそれを理解する能力が無い人はレベルの低いデマに右往左往する。ネットはあらゆる情報に触れる事ができる分、それを活用する方にも、ある程度の知識が必要とされる。」
「難しい話だ。情報強者でもデマを信じる人もいる。情報リテラシーが伴わない人が雑多な情報に晒され過ぎると危ない。そもそも人は不安になったらその不安を裏づけする情報を信じてしまう傾向があるから。」
「コメントを見ていても嬉しそうに「人混みには出かけない」「電車に乗ったら危ない」とか書いている人がいっぱいいますからね。どう考えても今の日本ではコロナウィルスに感染する確率より、交通事故に遭う確率の方が遥かに高いでしょう。というか、インフルエンザで亡くなる人は今でも年間3~5千人に上りますが、インフルエンザは気にせず予防接種も受けず、マスクもせずに人混みにでかけておいて、コロナウィルスで大騒ぎしてる人って何なんでしょうね。」
などといったコメントが寄せられています。