銃規制が一向に進まないアメリカでは、銃乱射事件によってたくさんの子供が犠牲になるニュースが後を絶ちません。
そんな銃社会アメリカで、新しく銃乱射犯に立ち向かう策として挙げられているのが”クローン犬”を取り入れた対策です。
その方法があまりに人間の勝手ではないかと批判を浴びています。
クローン犬が子供を守る!
去年2月、フロリダ州の学校内で起きた銃乱射事件では17人の生徒が犠牲になりました。
警備員がいたにも関わらず犯人に立ち向かわなかったことで被害者遺族から「臆病者!」と批判を浴びました。
そこでクローン技術を使った犬を使用しようと考案したのが、アメリカ海軍特殊部隊の元隊員 ジョシュア・モートンさん(40)でした。イラクで軍用犬を使用した武装勢力を探す作戦などに従事していました。
イラクから帰国したモートンさんは、戦場で使われるような銃を使った乱射事件が、学校で相次ぐ“銃社会アメリカ”の現状に衝撃を受けたといいます。
批判を浴びたその方法とは
犬は発砲音を聞くと噛みつくように特殊訓練され、犯人を床に押し倒し、制圧します。
犬種は警察犬や軍用犬などに使われる種類で、体重は35キロほどですが、その力はとてつもなく強力です。
訓練では噛まれても大丈夫な服を着て行います。
実際にこの特殊な服を着て訓練を行っても、噛まれたところが痣になるほど、非常に強い力で噛み付きます。
また、胸の近くや腕の付け根に噛みつくよう訓練されているので、銃乱射をすぐに止めることができると期待されています。
モートンさんのコメントは
長年犬の訓練に携わってきたモートンさんはこのようにコメントしました。
「犬は銃を恐れません。人間のように銃を見て”撃たれたら死ぬかもしれない”と考えないのです。また、高い知性を持っているので、現場にいる子どもたちに惑わされません。子どもたちが悲鳴を上げていても全く気にしません」
また、犬が死んでしまうかもしれないということに関してはこのようにコメントしています。
「犬が誰かを救えたなら私は大丈夫です。子どもが亡くなるよりは良いでしょう」
SNS上では批判が殺到している
銃乱射事件によって無関係の子供の命が奪われることは非常に悲しいことです。
しかし、それを他の動物の命と取り替えて防ごうとするのはどうなのでしょうか。
他の動物からしたら人間同士の喧嘩の仲裁に自らの命をかけて止めにかかるようなものであり、犬も事件に無関係である点では同じです。
「銃規制ができない尻拭いを他の動物に押し付けるな!」
「クローン犬も産まれてきてすべての犬が生きた盾になりたい訳じゃないでしょう、、、」
「命をなんだと思っているんだ」
「人間が突っ込めばいいじゃん。人間の作ったものなんだから責任とれ。犬の命ならいいとでも思ってんのか」
特にモートンさんの
「犬が誰かを救えたなら私は大丈夫です」というコメントは、犠牲になるのは犬なのに他人事のようなコメントだと批判を浴びています。
なお、このシステムを学校に導入するには、犬と調教師のペアでおよそ年間1300万円がかかります。
来年1月には全米で初めての配置が決まりました。モートンさんは、手塩にかけてきた犬が撃たれることになってもほかに打つ手はないと覚悟を決めています。
まとめ
銃乱射での犠牲者をなくすための策ですが、根本的な問題解決にはなっていません。
他の動物たちのいのちを犠牲にすることよりも、いかに早く銃規制を進めるか議論をしていただきたいです。