iRobot社が展開している自動掃除機「ルンバ」は、お掃除ロボットのシンボルと言えるくらいポピュラーな存在になっています。近未来的な雰囲気を持つ家電といった新鮮さだけでなく、性能についても申し分ありません。
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現在提供されている型番の中でも、2014年3月にリリースされた「ルンバ880」と「ルンバ870」はかなり人気があります。自動的に部屋を掃除してくれるルンバには様々な種類が用意されていますが、そのうちルンバ880は870の上位機種。この二つの最大の違いは、「バーチャルウォール」と「お部屋ナビ」です。バーチャルウォールは、赤外線で目には見えない壁を作って、階段や掃除不要の区域にルンバが侵入しないようにする機能のこと。設定しておけば、ルンバによるトラブルや吸って欲しくないアイテムを吸われてしまうリスクを軽減できます。そして、「お部屋ナビ」は無線電波を用いてルンバを誘導し、連続している複数の部屋を順番通りに掃除させる機能で、どちらも極めて便利な機能です。ルンバ880では、こうした機能を切り替えることにより、使い分けが可能になっています。
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また、パワフルな集塵システムと高機能センサーを活用することで、部屋中のあらゆる場所を平均して4回から5回通りますので、念入りに掃除してもらいたい時に最適な自動ロボット掃除機と言えるでしょう。ルンバ880の一番革新的な特徴は、吸引部分に特殊なラバー素材のローラーが採用され、前モデルと比べると吸引力が5倍にまで高められている点です。
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メタルコーティングが施されたボタンやホワイトLEDディスプレイは、黒のボディとのコントラストで高級感あるデザインに仕上がっています。消費電力に関しても、一般的な掃除機のおよそ1/20と省エネ。電気代も、一時間掃除してもたったの1円。かなりリーズナブルです。そして、数十のセンサーから送られてくる情報をベースに、毎秒60回以上、状況を判断します。40を超える行動パターンから、最適な動作を迅速に選択できる点も特徴と言えるでしょう。部屋の壁や段差、家具や家電などの障害物など、前方や下面に就いているセンサーで環境をしっかり検知しながら、生活空間に存在するゴミを確実に除去します。
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注目の吸引力に関しては、ルンバの清掃能力の根幹となる吸引機構が大幅に改良されています。3種類の先進技術である「AeroForce エクストラクター」、「真空エアロフロー構造」、「ハイパワーモーターユニット」が融合し、ロボット掃除機のこれまでの常識を覆すような吸引力を実現。従来モデルと比べて、吸引力が5倍にまで飛躍的に向上したと同時に、進化を遂げた人工知能と高速応答プロセス「iAdapt」との相乗効果で、総合的な清掃性能が最大50%向上しています。ゴミを機種本体にかきこむローラーの「AeroForceエクストラクター」は、剛性と同時に弾性を備えたゴム状の特殊素材に。2本の「AeroForceエクストラクター」は床を叩きつつゴミを浮かせ、外側から内側へ回転してゴミをかきあげます。ただし、進化したルンバ880を使う場合でも、事前に片づけしておくことはもちろん必要なので、その点がデメリットと見なされる可能性があります。
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また、ルンバ800シリーズは、ダスト容器容量が従来の約1.
6倍となり、より多くゴミをためられますが、それでもゴミ捨ては必須。うっかりゴミを捨てるのを忘れてそのまま使ってしまうと、ダスト容器を外した時に満杯近くになってしまうこともありますので、できるならこまめに捨てましょう。ちなみに、壁際あるいは隅の方のゴミを回転してかき出していく「エッジクリーニングブラシ」やルンバの前輪部は、構造的に髪の毛などが絡みやすくなっています。手で取り除く作業を面倒と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それでも全体的に評価すれば、ルンバ880は非常に優秀な自動清掃機と言えるでしょう。