シンデレラ体重が大流行
2016年ごろから女子高生の間で「シンデレラ体重」という言葉が存在し、それが彼女たちの「理想体重」とされています。ツイッターなどで改めて話題となり、議論を呼んでいるようです。
最も太りやすい10代だからこそ、痩せたい願望が強くなり、友達の間でもダイエットの話題が多くなるのは分かりますが、果たして本当に「シンデレラ体重」が理想なのかどうかは疑問です。
そこで今回は、「シンデレラ体重」の詳しい概要や危険性について紐解き、本当の美しさ&可愛いらしさについて解説したいと思います。
シンデレラ体重とは?
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まず、「シンデレラ体重」の計算方法を紹介します。
理想の体重を数値化し、現在の自分と比較するのは娯楽としては面白いと思いますが、あくまで目安と考え、自分の食事や運動習慣を見直すきっかけぐらいに考えたほうが良いのではないでしょうか。
▼「シンデレラ体重」の計算式はこちら
シンデレラ体重=身長(m)×身長(m)×20×0.9
▼ちなみに「適正体重」の計算式はこちら
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
こうして比べてみると、「シンデレラ体重」は、病気になりにくいとされる「適正体重」の約8割の体重となり、かなり「痩せ過ぎ」だと感じます。身長によっては、10キロほどの差が出ることもあるようです。
この「シンデレラ体重」は、もともとは大手エステサロンが20年以上前に発信した言葉だそうですが、当時よりも今の計算方法のほうがかなり軽く、より痩せすぎの基準にすり替わっているようです。
厚生労働省は、「肥満 or 痩せ」の判定として、BMI値を設定しており、「体重〈kg〉÷(身長〈m〉×身長〈m〉」の値が18.5以上25.0未満であることを推奨しています。
BMIが18.5未満なら「低体重」、25.0以上なら「肥満」という目安ですが、この判定式に当てはめても、「シンデレラ体重」は「低体重」となります。
厚生労働省は若い女性の痩せ願望と、低体重傾向に警鐘を鳴らしているところですので、無理なダイエットには注意が必要です。
若い女性は痩せ過ぎで、エネルギー不足?
現在の日本人女性の8人に1人は“痩せ過ぎ”で、その割合は戦後最多を記録しているとの報告があります。なかでも20代女性の平均摂取カロリーは食糧難だった終戦直後を下回る約1600kcalで、世界的にも異例の低水準にあることが国の調査で判明しました。point 139 | 1
極端なカロリー制限や短期間で急激に体重を減らすと、カロリーの消費を抑えるために筋肉量が落ちると同時に、代謝を促す甲状腺ホルモンの分泌が減り、全身の代謝が落ちてしまいます。つまり、痩せにくく、太りやすい体になってしまいます。
また、痩せ過ぎは冷え性を招いたり、疲れやすくなるなど健康トラブルも引き起こすほか、拒食症を招く原因にもなります。
さらに、女性の痩せ過ぎは低体重児の出産や不妊といった危険性が指摘されているので、次の世代にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
ダイエットを体重だけで考えるのはよくない
そもそも「ダイエットを体重だけで考えるのはよくない!」お思いませんか?
女性の「痩せてきれいになりたい」「ファッションを楽しみたい」という願望は決して悪いことではなく、そういった意識を消すこと自体が不可能だと思いますが、体への影響、特に妊娠・出産、次世代への影響を考えた時に、やはり間違ったダイエットの考え方や美容基準は改める必要があると思います。
例え体重を減らして「シンデレラ体重」になったとしても、筋肉のない脂肪たっぷりの「シンデレラ体重」では理想のプロポーションとは程遠く、逆に、健康的で筋肉のある「標準体重」のほうが、美しく見える体型になるものです。
また、ボディケアで肌を瑞々しく輝かせたり、マッサージでむくみを解消するなど、美しさには、カタチや質感も重要です。
つまり、「シンデレラ体重=美」ではないということです。
他人の体重や体型と比べるのでなく、「自分の体を受け入れ、いたわる」という意識のもと、食事も運動も「食べない!」「我慢する!」といったネガティブな考えではなく、「何を食べるべきか」「気持よく動ける体になろう!」というように、ポジティブな方向に持っていくことが大切だと思います。
まとめ
シンデレラ体重を目指している方々は、体重が軽ければシンデレラのように美しいと思っていませんか?
モデルやアイドルたちは、運動もして健康に美しい体型を保っています。
筋肉量で見た目より体重が重いって方もたくさんいます。
体重にこだわるダイエットを見直してはいかがでしょうか?