テレビ離れが叫ばれて久しいですが、1990年代はテレビドラマ黄金期でした。視聴率30%超えを記録するテレビドラマが続出し、流行語などもたくさん生まれました。中でもフジテレビ系列で毎週月曜夜9時に放送された、通称「月9」は別格でした。毎週月曜の夜には街からOLが消えると言われたほどの人気で、月曜日には寄り道せずに帰るという人も多くいました。
そんな月9ドラマの中でも特に人気の高い代表作と言えるドラマは何でしょうか。
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◼︎1991年「東京ラブストーリー」
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月9ドラマの代表作は何かと聞かれて東京ラブストーリーを思い出す方は多いと思います。1991年に織田裕二さんと鈴木保奈美さん主演で放送され、当時大きな話題を呼びました。もともとはビッグコミックスピリッツという雑誌に連載されていたマンガをドラマ化したものです。数ある月9ドラマの中で、唯一主人公の男女が結ばれなかったというバッドエンドのストーリーで、放送当時とても話題になりました。なんだかんだと揉めつつも最後は2人が結ばれるものだと思っていた視聴者の中には、ドラマの結末に大きなショックを受けた人もいたほどでした。
鈴木保奈美さん演じるリカが織田裕二さん演じる完治のことを「かーんち」と呼ぶシーンが印象に残っているという人も多いでしょう。当時は携帯電話がなく連絡手段が固定電話か公衆電話だけという時代で、連絡の来ない相手をただひたすらに待つという描写が多いのも印象的です。
主題歌は小田和正さんが歌う「ラブストーリーは突然に」でしたが、こちらもドラマの影響でCD売上270万枚という大ヒットを記録しました。その当時の日本ではシングルCDとしては最大のヒットでした。ドラマの世界観と曲の世界観がとてもマッチしていて、そこに小田和正さんの透き通った歌声が心に響きます。いまだに様々な音楽番組で歌われるほどの人気です。point 569 | 1
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◼︎1996年「ロングバケーション」
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もうひとつの代表作といえば、1996年に放送されたロングバケーションではないでしょうか。木村拓哉さんと山口智子さんが主演のラブストーリーです。通称「ロンバケ」は様々な賞を総なめにし、当時社会現象にまでなりました。月曜夜には街からOLが消えると言われ始めたのもこの作品からですし、木村拓哉さん演じる瀬名秀俊さんが売れないピアニストだったことからピアノを習い始める男性も急増しました。主演の2人はもちろん、その他にも竹野内豊さんや松たか子さん、稲森いずみさんや広末涼子さんなど、豪華な俳優陣が多数出演していることでも話題になりました。
木村拓哉さん演じる瀬名秀俊と山口智子さん演じる葉山南が、始めはいがみ合いつつもだんだんとお互いの存在が気になるようになり、すれ違いを重ねながらも最後には結ばれるという王道のラブストーリーですが、やはり女性には王道のラブストーリーがいちばん好きなのだと再確認させられる作品です。
ロングバケーションというドラマタイトルの由来ともなっているのが瀬名が南に言った「人生がうまく行かないときは神様がくれた休暇だと思おう」というセリフでした。このセリフがいまだに印象に残っている人も多いと思います。
久保田利伸さんが歌う主題歌「LA・LA・LA LOVE SONG」も大ヒットしました。point 567 | 1
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◼︎まとめ
やはり月9ドラマといえばラブストーリーです。テレビ離れが進んでいる昨今ですが、女性はやはり王道のラブストーリーが大好きです。自分を主人公に重ね合わせて観る人も多いのではないでしょうか。
当時は月9ドラマが流行の発端となり、主題歌なども大ヒットしましたし、流行語に選ばれる言葉もたくさんありました。
近年は必ずしもラブストーリーばかりではない月9ドラマですが、コテコテのラブストーリーが観たいと思う視聴者も多くいるようです。point 279 | 1