7月28日に閉幕した世界水泳選手権(韓国・光州)で、200、400m自由形で二冠に輝いた孫楊(中国)は、ダークヒーローとなりました。
世界水泳選手権の開幕前、孫が昨年9月のドーピングの抜き打ち検査で血液サンプルを金づちで壊して妨害した事件が発覚。世界中で大きく報道され波紋を呼びました。
しかし、国際水連は違反はなかったと判断。孫に対して大会出場を許可するも、他の選手は納得していなかったといいます。
孫が400メートル自由形と200メートル自由形で連覇を果たした際、オーストラリアのマック・ホートン(Mack Horton)と英国のダンカン・スコット(Duncan Scott)は、各レースの表彰式で孫との握手を拒否し、同選手を激高させて波紋を広げました。
スポーツ界であってはならない問題が次々に浮上するなかで、記念写真を拒まれた孫は、スコットを「お前は負け犬!」と恫喝したため、更に世間からの批判の渦が巻き起こったのでした。
「孫の言い訳は、『検査に来たのは資格のある検査員ではなかったから』というものですが、潔白ならサンプルを破壊する必要はないだろう、というのが選手たちの見解。ホートンが表彰式をボイコットした日、選手村の食堂にいた選手はみな、拍手で迎えたそうです」(一般紙五輪担当記者)
「孫は、14年5月にも中国での大会中、興奮剤の陽性反応を示し、3カ月の出場停止処分となった。さらに、同年9月のアジア大会では『日本の国歌は耳に障る』と発言。中国国内からも『代表選手としてあるまじき言葉』と批判を集め、謝罪に追い込まれている」(スポーツ紙記者)
以前から問題児だと指摘されている孫に対し、五輪に出場したらどうするのかという懸念の声も一部では上がっています。
「欧米の選手やメディアは、『ルール』『フェアさ』を何より重んじます。さらにリオ五輪ではロシアの国家ぐるみのドーピングが問題になりましたが、欧米はスポーツを政治利用することを非常に嫌う。選手の意思や健康面を考えず、国威発揚のために薬を使うのは、人権を無視する行為ですから」
「リオでは欧米の記者から連日、ロシア選手に容赦ない質問が飛び、泣き出す選手もいた。孫が処分なく東京五輪に出場すれば、記者会見は大荒れになり、大会の雰囲気も悪くなるでしょう」(前出・一般紙記者)
スコットは海外メディアにこう語っています。
「孫楊が水泳をリスペクトしていないのに、どうして僕が彼をリスペクトしなければいけないのか」。
一方、孫楊は23日、中国国営新華社通信に「今日の結果は対戦相手からの尊敬に値するはずだ」と話しています。
中国の孫楊にも厳しい対処が必要なのではないでしょうか…
ネット上では
「人間性に問題がある選手を、国際大会に出場させないようにして欲しい。」
「中国の国歌は思い出せもしない。存在感0で。」
「じゃあ聞かなきゃいいだろ。全部勝って聞かせなきゃいいだろ」
などの批判的な声が寄せられています。