世の中は何が起こるのかわからないのが面白く、笑えない大災害の中でもちょっとだけ和むような出来事も存在しています。2017年8月に中国の四川省で大雨による洪水が起きて避難勧告が出されて、かなり大変な状況になりました。日本でも東日本大震災の記憶がまだ残っていて、その時のことを思い出し、当時の状況を当てはめてショックを受けた方も多いかもしれません。実際にかなりひどいもので映像に映し出された光景は他人ごととは思えず、さらに洪水というのは人間だけではなく他の動植物にも被害を与えてしまうものです。
写真:cneb.gov.cn
ひと昔前はともかく、最近は世界中がインターネットでつながっているといっても過言ではなく、中国の大洪水の被害も話題になりました。Twitterでも甚大な被害状況について、さらに救出や対応などあらゆる話題で溢れ返りましたが、その中に「なんだかジワジワくる」と話題になったツイートがありました。それが洪水の中から救助される豚さんの画像で、二人の男性によって前足と耳をつかまれて助けられているのですが、その独特な表情に注目が集まりました。
写真:metro.co.uk
ツイートの声を集めてみると、「可愛い」というつぶやきがとても多くあり驚かされます。実際に画像を見ればわかりますが、まるで豚さんは微笑んでいるかのような表情を浮かべていています。人にすべてを委ねたその姿は大変な状況であるにも関わらず、なんとなくほのぼのとする、和むという意味でツイートが伸びていったと予測されます。また主役である豚さんだけではなく、救出していつ男性もちょっと面白い表情をしているのがポイントになっていて、そういった理由が混ざり合ってTwitterで話題となったわけです。大変な災害の中だからこそ、ほんのちょっとだけ可愛いと和める要素がほしい、殺伐とした気持ちだけでは疲れてしまう、そんな思いが働いているのかもしれません。
写真:zratto.com
中国で豚は家族の宝として考えられていて、さらに昔から幸運の象徴として考えられていました。それだけに救出にも力を入れるのが当然で、ほっとしているはずです。周辺では恐らく数多くの人が救出されていて、もしかしたら豚さんは後回しになってしまっていたかもしれません。しかし無事に助かって、Twitterによってその姿が世界に広がったのはすごいことです。そしてこの写真と同時に、洪水の中を泳いでいる豚たちの写真も多数回っているので、助けられた幸運からさらに人気となったと考えられます。
写真:mushidokoro.blogspot.com
洪水に対して人間ができることはほとんどなく、自分自身も大変な状況です。そんな中で豚さんを助けるというのはなかなかできることではなく、人間側の行動もプラスに働き話題となっていきました。素朴な疑問ですが助け出されなかった場合どうなるのか、多くはそのまま放置ということになります。洪水が落ち着いたころに盗まれる、そういったケースもあるようです。家の大事な宝や財産であっても、すべてを連れて行くことができなく、泣く泣く諦めた方もいらっしゃいます。日本でも災害が起これば同じようなもので、何とかしたい気持ちはあっても難しいというのが現状です。それだけに救出された豚さんにほっとした方も多く、写真で見せた笑みのような表情が実際に何を考えているのかはわかりませんが、Twitterで話題になるのも納得できます。
写真:Google
気になるのは救出された豚さんの現在ですが、これはあまり深く踏み込まないほうが逆にいいかもしれません。元気で過ごしていることを想像したほうが、誰もが幸せになれるはずです。災害の中で人は悲しみや辛さを感じるものですが、こういった微笑ましい出来事もあるので、悲観せず希望を持つことが大切になります。