成人式が行われる中、成人年齢については民法の改正により2022年4月以降、今の20歳から18歳に引き下げられることがすでに決まっています。
それでは今後、成人式に出席する年齢は18歳か20歳、どちらなのでしょうか。法務省によると、2022年4月には18、19歳がまとめて「成人」になるといいます。2022年度の成人の日は、2023年1月9日の月曜日です。この日に、18〜20歳がまとめて式の対象者になるのでしょうか。FNNが首都圏の主な自治体にアンケート調査を実施し、57の自治体から回答を得ました。point 233 | 1
これまでと変わらず「20歳」とすでに決定している自治体は12で、東京・八王子市や千葉市、川崎市などが回答しました。成人年齢に合わせて引き下げ、18歳と決めた自治体はゼロでした。「引き下げるかどうか未定」が45となっています。
「20歳」のままにするという自治体が現状では先行していますが、理由について次のように答えています。
・大学受験や就職の時期に重ならないから
・出席予定者が20歳を希望しているから
・18歳を対象にした場合、初年度の対象人数が3倍になってしまい会場の確保などに混乱が出る
という懸念もあがっています。
「20歳で成人式”が定着しているから、今さら変える必要ないと思います。(18歳の場合)どういう風に成人式が行われるのかというのと、色々混雑しそうだと思います。」と、今年成人を迎えた若者は答えています。
京都産業大学法学部の坂東俊矢教授は、「口で言うのは簡単だが、簡単にはいかないのでは。きっと大変なことになるでしょう。
たとえば、お酒ひとつをとっても混乱すると思います。成人しても18、19歳はお酒を飲めないけど、20歳は飲めることになりますから。」と、語ります。
今回の法改正では、飲酒可能年齢は20歳のまま変更されません。
「つまり、19歳以下の成人が勘違いしてお酒を飲んでしまったら、飲ませた者は法的責任を問われます。しっかり周知徹底しなければいけない。
成人年齢の引き下げまで3年あります。来年に高校生になる子に教え込んで行かないと、間に合わなくなる。教育現場や社会の中で、教える仕組みを作らなければなりません。」と、続けます。
このほか、今後は“成人”を祝う「成人式」という名前から、節目となる年齢を祝う式典という意味で、「二十歳(はたち)を祝う成人のつどい」など、名称を変更するという自治体もあるといいます。