人が食べられる=安全というわけではありません。人が平気で食べられるものも動物にとっては有毒な食べ物だったりします。その中でも猫にとっては劇物に等しい食べ物がチョコレートと玉ねぎ。今回は玉ねぎの危険性や間違って口にした時の対処法を解説します。
絶対駄目、食中毒につながる食べ物
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猫が口にしてはいけないもの。その筆頭が玉ねぎを始めとした「ネギ類」です。葱科植物全般が駄目なので玉ねぎ以外にも長ネギ、ニラ、ワケギ、アサツキ、ニンニク、エシャロット、ラッキョウといったものも毒になりますので、絶対に口にしないように注意しましょう。なぜ中毒症状を引き起こすのかと言うと、ネギ属に含まれる有機チオ硫酸化合物という物質が原因で、猫の赤血球を破壊してしまう事で症状が引き起こされてしまうのです。この物質は加熱しても消えることが無く、たとえどろどろになるくらいに煮込んだとしても生の時と変わらない危険性があるのです。更に皮や葉っぱにも同様の成分が含まれていますので、調理の際に玉ねぎの皮を捨てる際にもご注意を。point 398 | 1
万が一食べてしまった時の症状
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実際に口にした時、症状が出るまでの期間や症状の深刻さは個体によって差があります。個体差があるとはいっても基本有毒なので食べさせないように。中には舐める程度なら平気な猫も居ますが、もちろんすぐに対処してあげましょう。個体によっては摂取してすぐに体調を崩す子も居れば、1日から3日経過してから症状が現れる子も居ます。症状は貧血、血色尿、下痢、嘔吐、結膜が白く染まる、黄疸、呼吸困難、足取りが不安定になる、食欲消失といった内容になります。最悪の場合、過剰摂取によって死に至ることもあります。ただ、致死量は他の有毒な食べ物と比べると比較的余裕があるので、口にした=死んでしまうというほど危険ではありません。死の危険は存在するので、急いで処置する事には代わりありませんが。point 420 | 1
舐めただけならセーフ?口にした時の対処法
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舐めただけなら大丈夫、そんな事はありません。前述の通り皮にも有害な成分は含まれています。なので、猫によっては舐めただけでも体調を崩してしまうこともあります。また、エキスが入っている食品は軒並みアウト。カレーやラーメンに始まり、玉ねぎエキスが含まれている食品はすべて与えてはなりません。万が一猫が口にしてしまった場合はすぐさま吐き出させましょう。大体4~5kgの猫ならティースプーン1杯程度の塩を使って吐き出させることもできますが、逆に塩のせいで体調を崩してしまうこともありますのであまりおすすめはできません。最も確実なのは獣医さんへみせること。応急処置は水を飲ませる程度にしておきましょう。水を飲ませて希釈させることで、症状が気持ち和らぐこともあるので、やらないよりはマシです。大切なのはしっかりと獣医さんへみせることなので、どうにかしようと焦る前に電話しましょう。point 477 | 1
他の食べ物も危険。致死量を把握しよう
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ネギ類、代表的な玉ねぎの致死量は体重1kgの子猫であればおおよそ15~20g程度。成猫なら体重は4~5kgくらいなので、致死量も60~100gほどになります。他にも猫に与えてはいけないものは、チョコレートやユリ、生のイカやあわび、レバーや豚肉など。また猫は甘味を感じることはないそうです。なので砂糖類をあげても意味は無く、虫歯の原因にもなるのであげないように注意しましょう。
まとめ
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猫に限らず犬も同じように、人間が食べられる物の殆どを毒物として身体を壊す原因になってしまいます。美味しいものを食べさせてあげたいという気持ちはわかりますが、違う生き物を飼う以上は何が大丈夫で何がいけないのか、きっちりと把握しておきましょう。