新型コロナウイルスの感染拡大で、世界各地からトイレットペーパーや消毒剤が品薄になっているというニュースが伝えられています。特にオーストラリアでは異常なほどの「パニック買い」が問題となっており、スコット・モリソン首相は18日、国民に対し「買いだめをしないで!」と呼びかけていました。しかし19日、商品がほとんどない大手スーパーで撮影された写真がSNSに投稿され、瞬く間に拡散しています。
豪南東部ビクトリア州のメルボルン郊外にある高級住宅街ポート・メルボルンにあるスーパー「コールズ(Coles)」で19日の昼間、高齢の女性が空になった棚の前で立ち尽くす様子が捉えられました。この写真は『9 News Australia』のレポーター、セブ・コステロさん(Seb Costello)がTwitterに投稿、次のような言葉が添えられていました。point 227 | 1
「缶詰が置いてあるはずの通路。女性は涙を流していたようだ。これは自己を優先する、不必要なパニック買いの煽りを受け、苦しむ女性を捉えた1枚だ。」
Midday today.
Port Melbourne Coles.
Canned food aisle.
I’m told she was in tears.ADVERTISEMENT This captures who is suffering from the me-first, unnecessary, trend of panic buying.
As @ScottMorrisonMP it “has to stop”. @9NewsAUS @theage @ACurrentAffair9 #coronavirus pic.twitter.com/sFMx8RFeb7
ADVERTISEMENT — Seb Costello (@SebCostello9) March 19, 2020
うつむいているため女性の表情は分かりませんが、通路の棚には数えるほどの商品しか残っていなません。この写真は「#StopHoarding(買いだめは止めて)」とのハッシュタグとともにシェアされ、以下のような多数のリツイートが寄せられました。
・これは心が痛む。クレイジーだよ。
・弱者に優しい社会であるべきなのに。これは間違っているよ
・友達の92歳の母親は手に持っていたトマトの缶詰を他の客に奪い取られたそうよ。
・もう買いだめは止めようよ。人として最低なんじゃないかな。
・オーストラリアで働いているわ。仕事を終えてからスーパーに行っても何も残っていないの。こんな状態、いつまで続くの!みんな目を覚ましてよ。
・自分もオーストラリア人。こんなニュースが流れるなんて、恥ずかしく思うよ。point 218 | 1
「パニック買い」で商品の品薄状態が続くオーストラリアでは、大手スーパー「ウールワース(Woolworths)」が16日、早朝の1時間を高齢者や障がいを持つ人々のためだけに開放すると発表し、他のいくつかのスーパーもこれに続いています。また生活必需品の1回の購入数を制限するなどの措置もとられているといいます。point 211 | 1
しかしながら西オーストラリア州パースにあるスーパー「コールズ」では18日、13歳の少女がトイレットペーパーに群がる客達に踏み潰されて怪我をしています。モリソン首相はオーストラリア人の買い占めを「分別がなく、意味がない行動。危機に対するオーストラリア人の振る舞いの中では、過去に類を見ないほど失望させられるものだ。」と述べていましたが、果たして事態は改善されるのでしょうか。こんな時であるからこそ、思いやりを持った行動が求められるのは言うまでもありません。point 280 | 1
このニュースに、日本のネット上ではこのようなコメントが上がっています。
・切ない写真だ…奪い合えば足りぬ。分け合えば余る。和をもって尊しとなす。
・日本もトイレットペーパーやティッシュ、マスクの買い漁りがあったのでなんとも言えないけど。食料に関しては無理な買い占めを控えるイメージがありますね。
・日本だって買い占めたトイレットペーパーとボックスティッシュを軽自動車一杯に乗せた高齢者がいたさ。
これは心が痛む。日本だって同じ状況がある。Twitterでは高齢者叩きが酷いが、皆がこういう状況の高齢者が自分の老親だったらと想像して寛容で優しい気持ちを思い出してほしい。身体が辛い高齢になってこんな状況におかれたら可哀想すぎる。 https://t.co/bGZSVBlKuj
ADVERTISEMENT — リュウ (@overcomes011) March 23, 2020