警視庁町田署は、○人未遂の疑いで東京都町田市の自称職業不詳、佐藤千夏容疑者(当時43)を逮捕しました。捜査関係者によると、その日、午後11時50分ごろ、本人が自宅マンションで「愛人をやった」と110番通報しました。被害男性の胸を複数回、突き刺し全治不明の傷害を負わせたもので、男性は搬送先の病院で亡くなった事が確認されたそうです。
数々の不倫
被害者は近所に住む嵐富雄さん(当時61)。佐藤容疑者宅のベッドの上で、パジャマ姿のまま包丁でめった刺しにされていました。ワインに睡眠導入剤を入れて眠らせて、抵抗できない状態でやったようで。かなり計画的な犯行のようです。嵐さんを知る古参住民は、「小柄で色黒の消防士さんでした。奥さんもいて、子どもも3人います。周囲の人も、嵐さんに『あの女の人には手をつけたらダメだよ』って忠告していたらしいんだけどね。嵐さんは『俺は付き合わないよ』って言っておきながら、長い間、付き合っていたみたいです」と二人の関係を話していました。point 317 | 1
事件のあったマンションに佐藤容疑者が引っ越してきた頃でした。やせていて、身長は160cmぐらい。40代にしては若く見えて、きれいという印象だと同マンションの住人は語りました。引っ越し直後から佐藤容疑者は、少し風変わりな行動に出たそうです。町内会に率先して入り、古くからの地元男性が多い消防団に加入しました。「子どもがいればまだわかりますが、ひとり暮らしで、どうして町内会に入りたがるのか。本当におかしいと思ったんですよ」そう振り返る近隣の女性住民は、「いきなり女性が消防団に入るのも変でしょ?消防団の中で男女トラブルになって、3人くらいと深い関係になったって聞きました」と他の男性とも関係を持っていたことを話しました。point 365 | 1
かなりの奇行癖
さらに、消防団の行きつけの飲食店店主は、佐藤容疑者に迷惑をこうむったと話しました。「酒が入ると裸足で店内を走り回ったり、奇声を上げたりするので、あの人がいるとほかのお客さんが帰ってしまうんです。調理しているときに、勝手に厨房(ちゅうぼう)にまで入ってきちゃうので、ちょっとおかしい人だなとは思っていました。このへんのお店では、けっこう出禁になっているところがあるらしいです」と。
佐藤容疑者を出禁にしたという居酒屋店主は、「無銭飲食をしたので、警察を呼びました。警察が来たら普通、店の人間にどうしました?とか聞くじゃないですか。警察官は、いきなり彼女を見つけて、外に呼び出しました。警察官を蹴っ飛ばしていましたから、公務執行妨害ですよ」と証言しました。なんと、地元の警察官に顔を覚えられている「常習犯」だったのです。point 221 | 1
無銭飲食をするほど生活費に困っていた佐藤容疑者の手口は、結婚している消防団員を呼び出して、飲みに行こうって誘うんです」と前出・居酒屋店主は言います。「それで奥さんたちも怒っちゃって。(被害者の)嵐さんも最初、彼女を更生させると言って面倒を見始めた。それがきっかけで付き合うようになったんだけどね」とのこと。佐藤容疑者の危険なふるまいに消防団員の妻たちからも苦情が寄せられ、消防団を退会させられることが決まっていたというのです。point 270 | 1
さらに、夜中に近くのコンビニの駐車場で男漁(あさ)りをしていたという佐藤容疑者。その際はバニーガール姿で白いコートを羽織って、男の人に近づいてはコートをパッと広げて見せていたそうで、お金が欲しいから私を買ってというアピールだったのです。近所の主婦も、佐藤容疑者がうろうろする姿を頻繁に目撃していたそうで、「毎日徘徊(はいかい)していましたね。売○婦とかなんかウワサになっていましたよ」と話しています。point 255 | 1
防げなかった事件
そんな佐藤容疑者の犠牲になってしまった嵐さん。嵐さんのお子さんは、お父さんの亡骸(なきがら)はいらないと言っていたそうです。家族の衝撃はもっともでしょう。近所に住むようになった18歳年下の不倫相手に夫の命を奪われた夫人は、「すみません、お話しすることは何もなくて。どうかお引き取りください」そう答えるだけでした。
世の中には一見普通に見えても「そうではない人」が想像より沢山います。このように同じマンション内に関わらず、隣の家、後ろの家などもあり得る話です。接してみて、ちょっとでも違和感を感じたなら、距離を置いて身を守るようにすることが賢明でしょう。