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仏教?キリスト教?ベトナムの宗教事情


アジアの国の多くは仏教を信仰しています。その中でも、東南アジアでは厳しい戒律を持つ「上座部仏教」が信仰の主流となっています。アジア圏である日本では生活そのものに宗教は根ざしていませんが、それでも心の根底にあるのは仏教といえるでしょう。ただし、日本の信仰している仏教は戒律のない、大らかな考えを持つ「大乗仏教」です。


写真:真言宗 天照寺

さて、ベトナムの宗教についてですが、日本と同じ大乗仏教を8割の人が信仰しています。

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大乗仏教


写真:pic kumasan 2 

ベトナムはいまだ社会主義共和国でありますが、経済開放政策が広がり宗教感においても開放政策が進んでいます。54もの民族が存在する多民族国家のベトナムでは、多数派のキン(越)族が大乗仏教を信仰し、次に多いのがカトリック教徒です。

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カトリック教


写真:ベトナムナビ

カトリック教は16世紀に北部海岸地方で始まり、フランスが統治した時代にベトナム全土へと広がりました。カトリックを信仰しているのは、人口のおよそ1割とされています。さらに、北部や南部に多い少数民族の人々は、様々な宗教を信仰しています。山地少数民族の多くは彼ら独特の宗教感を持ち、精霊崇拝(アミニズム)に中国から伝わった仏教や道教が加わり、混然一体となった教えを信じています。

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上座部仏教


写真:アメブロ

南部のクメール族はタイやミヤンマーと同じ、上座部仏教を信仰する人が多いのが特徴となります。同じ南部でもチャム族の人々は、ヒンドゥー教や「パニ」と呼ばれるイスラム教を信仰しています。ベトナムの都市部に住むインド系の住民も、ヒンドゥー教やイスラム教を信仰しています。

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カオダイ教


写真:ベトナムナビ

ベトナムで行われている経済開放政策の影響によって、近年では南西部で「カオダイ教」という新興宗教が復興しています。このカオダイ教は世界でも類を見ない、どんな宗教にも属さない珍しい存在となっています。本山はホーチミンから南西に行ったタイニンという観光地にあります。この宗教は儒教や道教、仏教、キリスト教、イスラム教などの様々な要素を取り入れ、神格化した人物は釈迦を始め、イエス・キリスト、ムハマンド、ソクラテス、トルストイ、ユーゴーなどを神として崇めています。point 298 | 1

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写真:4travel.jp

そのなかでも異彩を放つのが、カオダイ教のシンポルマークではないでしょうか。「カオダイの目」と呼ばれるシンボルマークは、三角形のなかに瞳が描かれています。

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写真:ameblo.jp

これは古くからその存在を囁かれる、秘密結社のフリーメイソンのシンボルマークを連想させてしまいます。ベトナム人の多くは無関心を装っていますが、それは親族が信仰しているために悪口が言えないという事情があるようです。

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