毎年8月末の土日にかけて放送されている日本テレビの24時間テレビは、今や誰もが知っているチャリティー番組として有名です。学生時代、この番組を見ることで夏休みの終わりを感じていた人も多いのではないでしょうか。
そんな国民的番組へと成長した24時間テレビは、1978年に放送を開始しました。24時間テレビの企画は、「11PM」という日本テレビの人気深夜番組を担当していたスタッフが、番組の中でアメリカのチャリティーテレソンにヒントを得て考案したものです。
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当時は現在と違い24時間休まず番組を放送するようなテレビ局が存在していなかっただけでなく、福祉や障害者に着目し中心に取り上げるようなことも少なかったため、画期的な番組として大きな話題をさらいました。チャリティーやボランティアと言った言葉も、24時間テレビをきっかけに一般的な言葉としての広がりを見せています。
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第1回の放送では、寝たきりの老人用のお風呂や、障害者にリフト付きバスや車椅子を購入することを主題としたほか、司会者には当時お笑い界で人気があり全国的にも知名度が高く、クリーンなイメージの強い萩本欽一を迎え、パーソナリティーには人気の絶頂にあったピンクレディーを起用したこともあり、平均視聴率は関東地区で15.point 220 |
6%を記録、募金総額は1回めにして約12億円にものぼりました。
番組制作前は局内での評判が悪かったうえ、元々は日本テレビ開局25年記念番組として放送された1回限りの番組でしたが、想定を超える反響があったほか、募金額も予想を遥かに上回ったことを受けて、引き続き制作されることとなりました。point 142 | 1
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第3回が放送された1980年からは会場を日本武道館へと移し、1992年放送の第15回からは、現在番組の恒例企画の一つとなっている、著名人によるチャリティーマラソンが初めて実施され話題を呼びました。同時に、番組のテーマソングとして今も歌われている「サライ」が制作されたのもこの年です。
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そのほかの番組内企画としては、第3回から2時間程度のスペシャルドラマが放送されており、障害者や闘病記などをメインテーマとしていましたが、2017年は他のテーマを扱うなど新しい試みも見られています。
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過去関東地区で最も高い視聴率を記録したのは、第28回が放送された2005年で、平均視聴率19.0%を記録しています。また、東日本大震災が発生した2011年には、募金総額は番組史上最高の19億8600万円に達しました。