7月17日に放送されたアニメ『ドラえもん』(テレビ朝日系)に視聴者から批判が殺到しました。『ドラえもん』のような国民的アニメに批判される要素はあまり思い当たりませんが、なぜそのようなことが起こったのでしょうか?
17日のエピソードは「スグピクトグラム」と「雲ソファーでスポーツをみよう!」の2本立て。どちらも『東京オリンピック・パラリンピック』にまつわるエピソードでした。
しかし、それが裏目に出る結果に。連日のように物議を醸す『東京オリンピック・パラリンピック』を意識したエピソードに視聴者たちを失望させてしまったようです。
※ここからは、アニメ『ドラえもん』最新話のネタバレを含みます
そのエピソードとは…?
最初のエピソード「スグピクトグラム」は、文化や言葉がちがっても一目でわかるピクトグラムを題材とした話でした。描かれたマーク通りに場所を変化させるひみつ道具「スグピクトグラム」が登場し、その道具を巡っていざこざが起きるというお話でした。
続く「雲ソファーでスポーツをみよう!」は、タイトル通りに空の上からスポーツを観戦するお話。日本で行われる〝スポーツの世界大会〟を見たいのび太は、スネ夫にチケットを自慢されて悔しがります。そこで人工の雲を作り出すひみつ道具「雲デキールセット」を使い、上空から大会を観戦する…という姿が描かれました。
今回放送された2本はどちらもオリンピックが共通点。
「スグピクトグラム」の題材となったピクトグラムは、1964年の東京オリンピックから日本で使用され始めたもの。作中ではドラえもんがピクトグラムについてやたらと詳しく説明する場面がありました。
また「雲ソファーでスポーツをみよう!」にいたっては、「スポーツの世界大会」として正式名称を避けていましたが、オリンピックを模していることが明らかでした。
オリンピックの話ばかりで拒絶反応
今回の東京オリンピックには立て続けにトラブルが起きている状況。それに応じて地上波のメディアはオリンピックを盛り上げるため、関連ニュースを次々と報じています。
ネット上ではこの日の放送を見た視聴者が、
「たまたま見てたらオリンピックを意識したお話。何か複雑だね…」
「ドラえもんまでオリンピックに迎合しててつらい」
「大人の事情が満載の回」
などと嫌悪の声をつづっていました。
また、そもそもオリンピック開催に批判的な人々からは、
「子どもにまでオリンピックの観戦を強要してるみたいで本当に嫌な気分になった」
「なんでオリンピック回なんて作ったんだ? 政府に無理矢理作らされたのかな」
「子どもがドラえもん大好きで毎週録画して観てるけど、今回は気分悪かったわ」
「気持ち悪くてしょうがない。国からの洗脳行為としか考えられない」
といった声もありました。
連日のオリンピックに関する否定的な報道に多くの人がウンザリしていた中、「ドラえもん」までもオリンピックネタが描かれたことで、飽和状態になってしまったのでしょう。
時代の波に乗ろうと考えて作られた”五輪エピソード”だとは思いますが、残念ながら期待していたような反応は得られなかったようです。