もう見ることは出来ない動物たち
絶滅は動物好きにとって悲しいことですね・・・。きっとこれからも、絶滅してしまう動物たちは増えていくでしょう。
そしていつか、人間も・・・。
アスエロチュウベイクモザル
パナマ共和国のパナマ運河の西南約200kmにあるアスエロ半島に生息。
手は4本で親指がない、シッポの先は毛がなく滑りにくいので、物に巻きつけるには便利でした。
性格はいたっておだやかでペットにしていた人が多かったようですね。
捕獲されたアスエロチュウベイクモザルは、1960年代以降は生態実験用サルにもなりました。小ザルを捕まえるため親ザルを殺すこともしばしばあったそうです。先住民はペットにしたり毒矢で殺して食料にもし、毒矢で撃たれても手足や尾で木にぶらさがって地上に落ちないサルもいたらしいです。
1990年に絶滅しました。
シマワラビー
オーストラリア南部に生息。
シマワラビーは走力、ジャンプ力、バランス感覚、危険察知能力など高く、超一流のアスリートのような動物だでした。
19世紀頃に移住してきたヨーロッパ人が開拓を始め住みかを奪われました。
移民の家畜を襲う害獣としてきらわれ、1頭につき6ペンスの報奨金がかけられました。貧しい移民たちにはいい収入源になってしまい、ワラビ-狩りが始まってしまいます。さらに独特な模様の毛皮も高く売れてこぞって捕獲するようになってしまったのです。
等色々な原因があり、1931年に絶滅しました。point 326 | 1
クアッガ
クアッガはシマウマの一種で、南アフリカ共和国のケープ州やオレンジ自由国南部に数多く生息していました。
普通のシマウマと違い、体の前半分だけがしま模様になっていて、後ろ側は茶色一色でした。
クアッガは警戒心が薄かったこともあり、肉や皮のために乱獲されました。
1861年に最後の野生個体が射殺され、あとはヨーロッパに運ばれたものが生き残っていたものの、アムステルダムのMagistra動物園にいた最後の雌が1882年8月12日に死亡、絶滅しました。
上の写真は生きているクアッガの唯一の写真で、1870年にロンドンのRegen’t Park動物園で撮影されたものです。
フクロオオカミ
フクロオオカミは肉食の有袋類で、オーストラリアやニューギニアに生息していました。
オーストラリア本土のフクロオオカミは何千年も前に絶滅していましたが、タスマニア島ではタスマニアデビルなどの固有種とともに残っていました。しかし、ハンティングに奨励金が出されたこと、病気、犬の輸入、人間による生息地の破壊などによって数が激減・・・。
1936年にホバートの動物園にいた最後の個体が死亡して絶滅しました。
なお、絶滅以降も目撃情報はありますが確実な証拠がないそうです。
ステラーカイギュウ
1741年にベーリング海で発見されたほ乳類で、ジュゴンやマナティーよりも大きく、体長7.9m、体重3トンほどまで成長します。
見た目はアザラシっぽいですが、ずんぐりした前足とクジラのような尾を持っていたようです。以前は北太平洋に広く生息し、南は日本やカリフォルニアにまでいたようですが、1768年に2、3頭が殺されたという記録を最後に絶滅したようです。発見からわずか27年でした。
ステラーカイギュウも、グリーンランドなどで目撃情報がときどきあるものの、信ぴょう性は低いとのこと。
ステラーカイギュウの化石は世界でも北広島市に一つだそうです。
カスピトラ
ペルシャトラとも呼ばれる、カスピトラ。
トラの中では最も西側に生息していて、イランやイラク、アフガニスタン、ウズベキスタンなどにいたようです。
世界で3番目に大きなトラでしたが、野生のものが最後に目撃されたのは1958年で、1970年代には絶滅したと考えられています。
耳が短くて小さく、ほおの毛が豊かでした。オスのカスピトラの体重は大きいものでは240kgにもなったそうです。
オーロックス
ヨーロッパで絶滅した動物として有名なオーロックス。数百万年前にインドあたりで生まれて中東やアジアに移動、25万年前にヨーロッパにも到達したようです。中世には乱獲や諸侯が狩猟の対象としたため数が減り、1564年に行われた調査では残り38頭にまで減少。1627年にポーランドのヤクトロフカの森で最後の雌が死にました。point 159 | 1
1932年になってミュンヘンの動物園長Heinz Heckが、オーロックスに近い特徴を残していた牛をかけあわせて復元に成功しました。この牛は本物よりは体格が小さく、Heck Cattleと呼ばれており、いまでもヨーロッパの動物園や農場でこのHeck Cattleの子孫を見ることができます。
ケーブライオン
1985年にドイツのSiegsdorf近郊で見つかったオスの化石は肩まわりが1.2m、しっぽ抜きで体長2.1mと現在の大きなライオンとほぼ同じサイズでした。2000年ぐらい前まではバルカン半島に生息していたようです。
古代の人がケーブライオンを狩っていたらしいことが洞窟壁画やその遺物からわかっています。
オオウミガラス
ニューファンドランド島からグリーンランド、アイスランド、アイルランド、イギリス、スカンジナビア半島北岸までの北大西洋、北極海に分布し、群れを作って生活していました。
翼は短く飛ぶことができませんでしたが、水中では短い翼と脚を使って高速で泳ぐことができた為、海中に潜水してイカナゴなどの魚類やイカを捕食していました。陸上を歩くのは苦手で、移動はとろくさかったようです。(今現在のペンギンと同様に不器用にヨチヨチと歩く)
オウミガラスは、肉や卵を食用にするため、または、羽毛や脂肪を採取するために、少なくとも8世紀頃から捕獲利用されていました。
人間に対する恐怖心がなく、逆に好奇心を持って自ら人間に近寄ってきたといわれます。
狩猟によって数が減少、1844年6月3日にエルダイ岩礁上で1羽が棍棒で殴り殺され、1羽が絞め殺されたことで絶滅しました。このつがいは抱卵中でしたが、卵は殻が割れてしまっていたとのこと。