神奈川県南足柄市で心肺停止の男性を搬送中だった救急隊が、
出動先に救急バッグを置き忘れたため、薬剤を投与できなかったことが分かりました。
小田原市消防本部は12月9日、
救急隊が心肺停止の患者を医療機関に搬送する際、
移動中に病院にいる思惟から薬剤を投与する指示があったが、
薬剤を患者宅に置き忘れ、車内で投与できないミスがあったと発表。
搬送されていた患者は医療機関到着後、死亡が確認されたとしています。
同本部の発表によりますと、8日午後2時35分ごろの119番通報で南足柄市内の男性(79)宅に到着した救急隊は、男性が心肺停止状態と確認し心臓マッサージなどの救命処置を実施。
搬送予定先の医療機関の医師から気道と静脈路を確保した上での薬剤投与を指示されたが、
静脈路が確保できないまま男性宅を出発したとしています。
搬送中に静脈路を確保できたため薬剤投与をしようとしたところ、
薬剤が入った救急バッグを男性宅に置き忘れたことに気付いたそうです。
男性は搬送先の病院に到着してから約1時間半後に死亡が確認されました。
静脈路確保から医療機関到着までの約13分間、薬剤は投与されず、現場での救命処置を含め蘇生することはなかったといいます。
男性を治療した医師によりますと、薬剤投与の未実施と死亡との因果関係は不明としています。
これについて、小田原市消防本部は「やってはならないことですので、今後は対策を取っていきたい」と話しています。
再発防止に向け、チェックリストなどの対応を検討するとしています。
救急隊にあってはならないミスがあり、一人の命が亡くなってしまいました。
この一連の報道を受け、ネット上ではこんな意見が寄せられています。
「バックを忘れて来たミスはいけませんが、投与しなくても蘇生は難しかっだはずです。タイトルはミスで死なせたかのような印象を与えます。因果関係は無いですね。」
「人の命を左右する大変な仕事ご苦労さまです。人間は機械ではないのでミスがある。そこをどう回避するのかを突き詰めて頑張ってほしい。」
「救急隊のミスは改善しないといけないけど、アドレナリンは劇毒物指定だから、救急車に予備は置いておけない。厳重管理が必要なものだから仕方がないけど、ベストなどに身につけておけばいいのにと思った。
現場到着時CPAならいくらアドレナリン打っても救命は厳しいと思う。」
などのコメントが寄せられていました。