白い肌や体毛を持つアルビノは、もちろん人間にも、そして日本人の中にも存在しています。黄色人種である日本人社会で、アルビノはまだまだ珍しい存在。そんなアルビノの特徴など、知っておきたい点をまとめます。
■アルビノとは?
アルビノという言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのようなものなのか、説明できるという方は少ないのではないでしょうか。アルビノは、先天性の遺伝子疾患です。生まれつきメラニン色素を作り出せない体質か、もしくは非常に少ない量しか生成できないという特徴を持っています。このため、皮膚は抜けるように白く、そして体毛にも色素はありません。身体全体が、美しい「白」になります。
アルビノは、ある日突然変異するものではなく、あくまでも生まれつき遺伝子疾患です。アルビノの発生割合は約10,000人~20,000人に一人と言われており、日本人にも6,000人以上のアルビノがいる計算になります。
■アルビノの特徴とは?
アルビノの特徴は、抜けるように白い肌、そして髪などの体毛です。生まれた瞬間からそうした特徴を備えていますから、黄色人種が数多く暮らす日本では、非常に目立つ存在と言えるでしょう。
また、目の中の色素も作られないために、光に弱く眩しさを感じやすいという特徴もあります。さらに世界的にも、アルビノの人間は弱視の問題を抱えやすいと言われています。メラニン色素は肌を守る役割も担っているため、アルビノは紫外線にも弱いです。紫外線対策をきちんとしなければ、炎症が起きたり、ひどいときには皮膚がんにつながってしまったりすることもあります。
■日本のアルビノ、世界のアルビノ、抱える問題点とは?
見た目が似ている人同士のコミュニティーを大切にしてきた日本では、アルビノに対してまだまだ理解度が低いと言われています。就職する際にも、「髪を黒くしないなら働かせない」など、偏見や無理解が問題となるケースが多くあります。
また世界的な例をみると、タンザニアはアルビノの子どもが生まれる確率が非常に高いものの、迷信により周囲から迫害されてしまうために、その平均寿命が著しく短いとされています。アルビノは、ただメラニン色素を作り出すことができないだけで、それ以外はごく当たり前の人間だということを忘れないようにしたいものです。
■アルビノの存在に目を向け、そしてありのまま受け入れる!
SNSの発達に伴い、日本のアルビノたちもつながりを得て、周囲の理解を促そうと頑張っています。やはり数が少ないからこそ、普段その存在を忘れてしまいがちですが、きちんと目を向け、その存在を受け入れていきたいところですね。