イオンが、イオングループ各社に対し２０１９年１２月中旬、接客時のマスク着用を原則禁止する方針が伝えられていたことが明らかになりました。
従業員への案内文には、「接客時におけるマスク着用は、顔の半分を覆い隠してしまうため、お客様にとって表情がわかりにくく声も聞こえづらくなるため、お客さまとの円滑なコミュニケーションの妨げになります。また、風邪や体調不良のイメージを持たれ、不安を抱かれる場合があります」などと書かれており、今後は“原則としてマスク着用を禁止する”としています。
この決定を受けて、関東圏にあるイオンの一部店舗では、「自己防衛のために少し高いですが、クレベリンなどの着用をしてもらえると幸いです」と、除菌剤を自費で購入するよう要望する張り紙も掲示されたといいます。
イオン側のこの対応に、「子供を持つ親として、せめてもの予防もさせてもらえない職場に不信感しかありません」、「私が働くイオンの直営フロアはここ数年、暖房が壊れているらしく、フロア全体がとても寒いです。乾燥もしますし、手を当てずに咳やくしゃみをしてくる子供や大人のお客様の相手も非常に多いです。このような環境で手洗いうがいのみでどう自衛と健康管理をしろというのか謎に思います。自分だけならまだしも、家庭に赤ちゃんや高齢者がいる場合、自分が感染したのち家族も危険に晒すかもしれません」などと、憤慨している従業員が沢山います。point 321 | 1
今回の決定については、各従業員みな本社から店に届いたメールをプリントアウトしたもので知り、社員らから納得のいく説明はなかったといいます。
イオングループでは、マスク禁止を要請したのは今回が初めてだといいます。
従来はグループ各社でマスク着用に関する統一基準はなかったとのことですが、客からの「接客時に（マスクを着けていると）声が聞こえづらい」といった声などを踏まえて対応に踏み切ったようです。
ただ、食品売り場で接客する従業員は着用を認め、風邪をひいていたり、花粉症に悩んでいたりする場合も、上司の許可があれば問題ないとのスタンスだといいます。
現時点で、イオン本社には従業員から反発する声は寄せられていないそうですが、「極端な運用にならないよう、きちっと説明をするようにと店舗責任者に伝えています」と、広報担当者は語ります。
近年、日本ではマスクを着用している人は大勢いますが、サービス業に関しては、イオンに限らずマスク着用を禁止している職場は少なくありません。
#イオン#マスク
体調不良時などは例外?
体調不良時は
お休みさせてあげてください^ – ^
スタッフさんの
感染予防は大切だと思うけどな? pic.twitter.com/kETH9N8ZcmADVERTISEMENT — 栗原まみ【資格×協会】ビジネスモデル・新協会モデル実践会 (@Rollflowerpaper) December 25, 2019
マスクをしての対話を『失礼だ』とする変な新流儀はやめてほしい。マスク越しに接客されて不快に思うのは自由だが、"欠礼"だとして 他の人にもそれを押し付けないでほしい。#マスク
ADVERTISEMENT — あちゃりん(非公式)?️?️ (@acharingring) December 25, 2019
SNS上では書店員や美容師、薬局店員などから、マスク着用を望む切実な声が多数投稿されており、また、今回のイオンの件で企業側に批判する声も沢山挙げられています。
顧客重視する姿勢はもちろんいいですが、自社の従業員を守るのも、その企業の役目。今後の各企業による対策に注目が注がれます。