大阪府豊中市で 街の人を悩ます自転車の「迷惑駐輪」を撃退しようと、新たな対策が登場しました。
小2のアイデア…”幻の花壇”って?
アイデアを出したのは 大阪府豊中市の小学生・本多優人くん(当時8)。なんと小学2年生の時です。
迷惑駐輪をなくすための優人くんのアイデアが、こちら!
「花壇ときれいな花」…?
ではなく、これは 地面に書かれたトリックアートなのです!目の錯覚を利用して絵が立体的に見える仕掛けです。
―Q:花の絵にしようと思ったのはなぜ?
【本多優人くん】
「きれいなものの上に、物を置く人はいないから、絵にしました!」
小学生対象「シカケコンテスト」でアイデア募集!
こちらの歩道は、大阪府豊中市の千里中央駅と直結している商業施設のそばにあり、電車を利用する人や 買い物客の迷惑駐輪が 非常に多い場所でした。
【豊中市都市計画推進部・松木悟さん】
「ベビーカーが通りにくかったり、車いすの方から『通りにくい』というお声もあり。定期的に警告のチラシを貼ったり、ひどい時は撤去・保管作業をしていますけれど、なかなか減らず豊中市も苦慮していたところです」
この課題を何とかしようと、豊中市と商業施設(イオンSENRITO専門館)、そして大阪大学(仕掛学・松村真宏教授)がタッグを組み、小学生を対象に「シカケコンテスト」と題してアイデアを募集。
優人くんのアイデアが選ばれ、実用化に向けて 2020年1月から 社会実験が行われていたのです。
近くの会社に勤務し、よくこの歩道を通るという人たちは…
大人も関心 2割ほどの削減効果も…
【近くの会社に勤務する人】
「最近減ってますよね、自転車。何があったんかなって思うくらい!」
「すごいですね。なかなか大人じゃ思いつかない」
―Q:ちなみに優人くん、本物の花壇でなくなぜ絵にしたのでしょうか?
【本多優人くん】
「花壇だと道が狭くなったりして、お世話も大変だから…」
なるほど、ごもっともですね!
豊中市によると、以前は平均して50台以上あった迷惑駐輪が、実験を始めてから 2割ほど減っていて、少しずつ効果が出ているということです。
子どもの感性を活かし 地域の問題解決に関心を持つよう…
「授業のテーマとしてこのような問題を扱ったり、アイデアソンなどに関わる機会がありますが、高校生や大学生のアイデアは、壮大な理想を机上で無理にSDGsに関連付けたり、「オトナ受け」するようなものが多いなか、小学生の素朴のアイデアにはハッとさせられることが多々あります。
しかし、せっかくアイデアを出しても、学校や塾で先生に流されてしまうという愚痴も良く耳にします。このような実例が広まることで、子どもの感性の素晴らしさに気づき、それを大人が活かすような場がもっと増えていくことが望まれます。」
実践教育ジャーナリスト/知窓学舎・スタディオアフタモード代表の矢萩邦彦さんは この記事に このようにコメントしています。
今後も 子供たちならではの感性が 活かせる機会が 増えていけば 子供達も 住んでいる地域の問題を解決していくことに 自然に関心を持つようになりそうですね!