兄弟の最後の別れ
ある兄弟の最後の別れの様子をおさめた写真が、話題になっています。
写真には、病院のベッドに横たわる女の子と、手をしっかり握っている男の子の姿が映っています。
ある一家に悲劇が訪れました。
4歳の娘がガンにかかってしまったのです。
がん細胞が脳の機能を消失させてしまう疾患で、現在は治療法が見つかっていません。
この時、担当医は家族に「余命はあと1か月くらいだろう」と伝えました。
家族はこの悲しい事実に絶望しましたが、それでも娘をどうにかして生きさせようと努力を惜しみませんでした。
治療法も薬もない病気にかかった幼い娘を助けるために、家族は必死になったのです。
その結果、なんと医師が伝えた余命である1か月よりも、はるかに長い18か月も元気に過ごしたのでした。
しかし、ある時、容態が急変してしまいます。
18か月も生き延びるという奇跡が起きていたけれど、家族は娘の死を覚悟しました。
そのくらい容態が悪くなってしまったのです。
そして家族は別れの準備を始めるしかありませんでした。
これは4歳の女の子の両親だけでなく、女の子に兄にあたる6歳の男の子にも与えられた試練だったのです。
男の子は6歳という幼い年齢にも関わらず、病魔に襲われぐったりしている妹に近づき、優しく頭を撫でてあげたといいます。
妹も兄の手をぎゅっと抱きしめていたそうです。
そしてその夜、悲しくも4歳の女の子はこの世を去ったのでした。
頭を撫で、手を握りしめたのが、最後の別れとなってしまいました。
父親は後日、兄弟の最後の別れの写真をSNSにアップロードし、娘の冥福を祈りました。
父親によると、「私たち家族は娘に、いつかまた必ず会おうと話しました」とし、「本当に悲しいけれど娘がこれ以上苦しまなくていいので、気持ちを切り替えたい」とコメントしました。
さらに「息子は娘にとっていつでも素晴らしい兄で、友だちでした。幼いけれど妹の死を惜しんでいます」と付け加えました。
幼い子どもたちにとって、死を理解することは非常に難しい事です。
妹を亡くした男の子も、寂しく辛い思いをすることがあるでしょう。
そして死を受け入れることが難しいのは、大人も同じです。
幼い娘を亡くした両親の心の傷は、はかりきれません。
この家族が、また必ず亡くなった女の子に会える日が来ることを祈るばかりです。
<感動>母の日『亡くなった母を偲ぶ想いから始まった習慣』だと知っていましたか?
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