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「田舎移住の男性」に唾を吐く地元コンビニオーナーに 皆見ぬふり?


地元の顔役コンビニオーナーは客より偉い?

山梨県に移住して8年目になる高垣祐介さん=仮名=(当時41)は、田舎特有の人間関係に激しく悩まされました。しかもその舞台は、全国チェーンのコンビニ店だったのです。

彼は県北西部に住み、タイル職人として働いていました。日課は出勤前に自宅近くのコンビニでコーヒーを買うこと。そしてコンビニのオーナーの夫は“地元の顔役”であり、妻も生粋の地元民でした。

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高垣さんがコーヒーを買えば、「ありがとうございました」と礼は言うのだが、向こうは地元民であり、こちらは移住者だ。おまけにオーナーの夫は、地元フットサルチームに所属するなど顔が広い。いわば“地域の顔役”なのだそうです。そのためオーナー夫婦の前では、どうしても恐縮してしまうのです。point 211 | 1

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「 住民の誰もがコンビニの問題点に気づいていましたが、誰も文句は言えなかったんです。オーナーは地元民の中でも優位に立っているわけです。それほどの“顔役”でした。」

例えば、コンビニの入口にある自動ドアは、センサーが以前から不具合を生じていたため、ドアが閉まり始めると、客が出ようとしても入ろうとしても止まらなかったり、そのままドンと身体にぶつかってしまうことも。
高垣さんも 肩などを挟まれたことが 何度もあったそうです。

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ある日、高垣さんが 我が子とコンビニで買い物をした際、再びドアに手を挟まれてしまったのです。遂に我慢が限界に達し、県内の支社に苦情を伝えたのですが…
自動ドアのセンサーが不具合だということは、支社の営業担当者自身も経験していたし、店舗のパート従業員も把握していたのでした。それにもかかわらず、誰一人として改善しようとはしていなかったのです。point 234 | 1

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地元民オーナーは支社より強い?

「もし子供が首を挟まれでもしたら、重傷や死亡事故が起きるおそれがある。このまま放置するのはよくない。すぐに改善するよう、支社全体で連絡体制を再確認してほしい」

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そう訴えた高垣さんに、支社の営業担当者は「すぐに対応します」と確約しました。しかし、待てど暮らせど、営業担当者だけでなく、オーナー本人からのお詫びや謝罪の電話もない。不信感が募った高垣さんは、ついに支社長へ連絡をすると…

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それで分かったのは、そうした「事故の発生」そのものさえ、支社長には報告されていなかったという事実。怒り心頭の高垣さんは、ついにオーナーに怒鳴り込みました。

docomo.ne.jp

全国チェーンのコンビニエンスストアにあるまじき怠慢、そして隠蔽。移住者だからといって、もはや遠慮などしていられない!との勢いでオーナーを呼び出すとす、初老で小柄なオーナーは、身の丈180センチはあろうかという高垣さんに、店舗前の駐車場で唾を吐いてみせたのでした。

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「あんた、客に唾を吐くのか」

どやす高垣さんに、地元顔役のオーナーはこう言い切った。

「あんたも会社に勤めた経験があるなら分かるだろ。大きな事故が起きてからじゃなきゃ、組織ってのは動かねーんだよ」

再び怒り心頭に発した高垣さんは営業担当者に電話をかけたのですが、やはり地元出身のこの営業担当は高垣さんの携帯番号を、「着信拒否」に設定していたのです。

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コンビニ本部に連絡するも…

毎日新聞

名前か顔を見れば、地元民か移住者かは簡単に分かる土地では、真っ当な抗議さえも受け付けてもらえないと考えた高垣さんは、東京にある本社社長の自宅に内容証明を送って訴えました。

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本社からは数ヶ月後、通り一遍の内容で「改善に努める」などと記された回答が届きました。

しかし 背景にあるのは出店問題。東京など大都市ではコンビニの店舗数が飽和状態にある今、とある支社の営業担当者は「地方では本部が土地を確保、オーナーを探してコンビニを経営してもらっている」そうです。それゆえ、本部が指導力を発揮するどころか、「本部が頼むから店をやってやってる」という意識のオーナーに、頭が上がらないのが現実なのだとか。

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高垣さんは店舗前の路上でオーナーに唾を吐かれたわけだが、その事実は集落の者たちにも、あっという間に拡がりました。だが、本来は“被害者”であるはずの高垣さんが 悪い奴だと噂され始めたのだそうです。

 

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田舎移住とは不条理の連続?

柿農園

「地元の顔役なら当然ですし、たとえ普通の地元民であっても、移住者がモノ申すなんてことが許されるはずもありません。こういう結末になるのは目に見えていたんですよ。移住先で正論を口にしたら、間違いなく移住者がバカを見るんです」

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自動ドアで腕を挟まれ、オーナーに唾を吐かれた高垣さんは今では、「やっかいもん」とまで呼ばれ、ほとんど村八分にされ 家族ともども肩身を狭くして暮しているとか。移住者にとって 移住とは、すなわち不条理の連続にほかならないのだということでしょうか…

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いまだに 自動ドアの不具合は放置されている そのコンビニでは、唾を吐いたオーナーが何よりも大切にする 真っ黄色なスポーツカーが、常にピカピカに洗車されて 駐車場にとまっているそうです。

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