夫側に全く身に覚えがなく、妻が妊娠時や妊娠中の性感染症検査で陽性と判定された場合、産婦人科の診察室が修羅場と化すのは、感染症も同じだそうです。
妊婦が感染し、感染に気づかないまま出産した場合の、母子感染率は約30%。妊娠初期に服薬や帝王切開などの適切な対策(出産後の人工授乳=母乳を与えないなども含む)を講じた場合の母子感染率は、1%以下とされています。
対して梅毒の場合、治療を受けた際の母子感染確率(胎児が先天梅毒を持って生まれてくる確率)は約40%、そうでない場合は約14%。したがって、ここ数年の女性の梅毒感染者数の急増ぶり、とりわけ20歳代女性の梅毒感染者数の異常な激増ぶりも含め、妊婦がエイズ陽性と判定された際の衝撃度は梅毒ほどではない、とも言われています。
だが、梅毒が早期治療によって完治を得られるのに対し、エイズには発症を抑え込む対症療法しか存在しなく、長年、妊婦と性感染症の問題に取り組んできた産婦人科医も、「感染が判明したその瞬間から、一生涯、妊婦は不治の病を抱え続けることになる。この点は、完治が期待できるその他の性感染症との大きな違いであり、とりわけ身に覚えのない夫に妻からの感染が判明した場合、夫が受けるショックは間違いなく最大級のものになります」と言います。
妊婦の感染症陽性判明は、夫婦関係を崩壊に追い込みかねないインパクトを持っているといい、産婦人科医が続けます。「問題となるのは『どのようにして感染したか』です。それはコンドームをつけない行為によっても感染しますが、最も危険なのは、コンドームをつけない『後ろの穴』でのプレイなど、交合部の出血による接触をともなう行為です。実際、妻の感染判明後、そのことに気づいた夫が絶句。その後、診察室で激高し、『お前は別の男とそんなヤバイことをしていたのか!』などと喚いて、妻を激しく責め立てたこともありました」と、不貞妻の知られざる「激ヤバ癖」などまさに目を覆いたくなるような修羅場ですね。
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