7月13日、東京・大田区総合体育館で行われたWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで見事、5度目の防衛を果たした井岡一翔(33)選手。その試合後、勝ちっぷり以上にネットニュースとして取り上げられたのが、試合の際に井岡の左胸から脇腹、そして左腕に塗られた“タトゥー隠し”でした。
試合を管轄する『JBC』(日本ボクシングコミッション)が定めたルールとして、「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないとされています。それに従って、井岡は自身の身体に入れたタトゥーを隠したということになります。
しかし、そのルールに「矛盾があるのではないか」と囁き始めているのです!井岡の試合で毎度のように話題になるタトゥー問題ではありますが、井岡戦の対戦相手、同級1位で挑戦者のドニー・ニエテス(40=フィリピン)は胸の入れ墨を隠さずリングに立っていたのでした。この状況について、JBC理事長付顧問の安河内剛氏は、
「その国の文化や宗教上の問題があるので外国人にはタトゥーを消せと言えない。だから今日のような試合が一番難しい」「一人は隠し、もう一人は完全に和彫りの入れ墨。当然、違和感はありますし、ものすごく矛盾です」と困惑の表情を浮かべたといいます。近年は日本でも「多様性」の風潮が強まり、タトゥーを容認すべきとの声も実際にあるのに、何故日本人だけタトゥーはダメなのか?と問いただしたくなるもの当然でしょう。
指摘通りならタトゥーを隠した井岡のほうが不利だったはずだが、この日は真骨頂の安定したボクシングで5度目の防衛。井岡が臨む、タトゥーが根付く時代はまだまだ先、いや、来るのでしょうか?
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