写真:geitopi.com
◼︎デビュー直後人気アイドルに
少年隊の一員として「仮面舞踏会」でデビューするや、たちまち人気アイドルとなった東山紀之は、そのすらりとしたスタイルと、抜群の身体能力をいかんなく発揮し、歌って踊れる新人として注目を集めました。
アイドルといえば、ぱっちりした目のはっきりした顔立ちがおなじみで、こうした顔をソース顔と呼ぶのに対し、和風なしょうゆにかけてしょうゆ顔という呼ばれ方が流行りました。切れ長の瞳の落ち着いた風貌から、東山はしょうゆ顔のイケメンの筆頭に挙げられたものです。
少年隊としての活動では、歌って踊れる強みを生かし、プレゾンと呼ばれるミュージカルを、毎年夏に青山劇場で開催していました。
持ち味である歌と踊りを随所に散りばめ、時には観客をあっと言わせる演出で、たちまち少年隊のミュージカルは大人気となり、ファンにとっては一年に一度の外せないビッグイベントとなりました。
写真:jmania.jp
毎年趣向を変えて行い、メンバーのうちメインとなる役柄はある程度決まるものの、登場シーンの割合はほぼ同じになるように配慮されるなど、少年隊の誰のファンであっても楽しめる構成が、大きな人気を呼ぶ秘訣となっていました。
そんな東山の踊りが好きだと声をかけたのが女優の森光子で、これを機に東山は演技の世界に足を踏み入れることになります。
特に、時代劇の大御所からその演技力を絶賛されたことにより、若いうちから時代劇役者として演技力を磨く場を与えられたのは、彼にとって非常に恵まれたと言えます。
写真:beatzone.eu
◼︎時代劇でも大活躍
少年隊としての活動がだんだんと少なくなり、毎年夏の定番だったミュージカルも打ち切りとなってから、3人そろっての活動はすっかり影をひそめてしまい、東山の時代劇での活躍は非常に目立つようになりました。
年齢を重ねるにつれて、時代劇から現代劇にも挑戦するようになり、今ではどちらもこなせる実力派俳優として、出演作品が途切れることはありません。
シリアスな役柄はもちろん、コミカルな演技もできることから、東山紀之を俳優ととらえている人も多いことでしょう。
とはいえ、もともとはジャニーズ事務所所属のアイドル、50代になった今も、少年隊として活躍した当時の身体能力は、一向に衰えを見せません。
若い後輩世代がどんなに頑張っても、バック転がせいぜいのところ、今も鮮やかにバック宙をやってのける東山の踊りには舌を巻いてしまいます。
写真:ent.ltn.com.tw
そんな東山は事務所の後輩に気さくに声をかけ、一人ひとりの名前と顔をよく覚え、面倒見が良いことで知られています。
ジャニーズ事務所にはもう一人、大御所として近藤真彦がいますが、東山は後輩を相手に冗談を飛ばしながらも、映画やドラマで京都に入ると聞けば、懇意にしているスタッフにあらかじめ挨拶をしたり、後輩が京都で快適に過ごせるように手筈を整えたりといった思いやりを欠かしません。
そのあたりが後輩に慕われる要因となり、事務所内でもっとも頼れる兄貴という存在になっています。
写真:twitter.com
◼︎充実した私生活
私生活では40代に入ってから女優の木村佳乃と結婚し、女の子に恵まれています。
可愛がる一方で、子どもだからといって子ども扱いをすることはなく、一人の女性として接しているという東山の教育には、彼なりの美学が感じられます。
また、自らを常にベストなコンディションに保つためのトレーニングを欠かさず、さらに妻にも同じように要求することから、ちょっと面倒くさい夫という側面も持っています。
少年隊としての活動はほぼないものの、自分の原点は少年隊にあるとして、今もなおその看板を下ろさないあたりに、彼の誠実な人柄が窺えます。
新しくキャスターにも挑戦し始めた東山紀之は、元気な50代の代表として、多くの人に勇気を与えてくれ、今後の活動から目が離せません。