人皮装丁本!?ソウル大学に1冊ある!
ソウル大学の中央図書館にて保管されている人の皮膚で作ったと思われる貴重な図書が、近ごろオンラインにて注目を集めている。
2006年にソウル大学中央図書館が開校60周年を記念して公開した「Gedenkwaerdig bedryf der Nederlandsche Oost-Indische Maetschappye, op de kuste en in het keizerrijk van Taising of Sina」という長い題名の本だ。
17~19世紀のヨーロッパでは時々、高級な書籍の表紙に人皮もしくは人の皮膚を用いていたと言われる。
そんな中、こういった書籍のうちの1冊が、ソウル大学にあることが分かったのだ。
この本はオランダ出身のO.Dapper博士が中国を探検した後に作成した地理書である。
1670年に出版されたこの地理書にはO.Dapper博士が中国を探検した内容が、多様なエピソードを交えながら記されている。
ソウル大学中央図書館は当時の人皮と思われる図書に対する細胞組織検査とDNA検査を依頼し、人のミトコンドリアDNAが確認され人皮に近いという結論を出した。
この表紙に使われた人皮は白人男性のものであると推定された。
しかし、やはりこれが明確な事実であるとするのは難しい。
専門家たちは人の皮が使用された可能性が高いということに重きを置いている。
2014年にはハーバード大学のホートン図書館にある1冊の本が、ほぼ99%の確率で人皮が使われたことが判明している。
ほぼ本物であるとされるこの本は、フランス人小説家のArsène Houssaye氏が死後の世界について書いたものを、愛書家であった精神科医のLudovic Bouland氏にプレゼントしたところ、Bouland氏が脳卒中で死んだ女性の皮膚を使って装丁したという。
本にはBouland氏の手によって人皮が使われたことが書かれており、Bouland氏は保存によって皮膚の色が変わり、別の様相を見せるのも興味深いとも記載されている。
人の皮膚を使った本は16世紀には登場し、17世紀には人の皮での製本技術が確立したと思われる。
当時は死刑になった犯罪者の体が科学の発展に利用されており、死刑後の犯罪者の皮を製本屋などに渡していたとされている。
さらに、亡くなった家族との思い出として亡くなった人の皮を利用して本を作ることもあった。
現代の感覚では、人の皮で本を作ると聞くと奇妙に思いがちだが、当時の人たちにとっては特に変わったものではなかったようだ。