近年、日本では少子高齢化、核家族化にともない先祖の墓を管理する身内が減っていくにつれ墓を撤去し、遺骨を寺や納骨堂に移す「墓じまい」が増えているといいます。
近年「墓じまい」が急増
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兵庫県にある公園墓地にて、数年間から「墓じまい」が増えているそうです。ここでは55基の墓を整理する予定。墓地の管理者によれば「墓じまい」する件数は、数年前までは年間2~3件だったものの、近年は10倍以上にものぼっているんだとか。
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厚生労働省によれば「墓じまい」の件数は、2016年に9万7千件と、集計が始まった1996年以降最高値を記録。今まで墓を管理してくれていた身内は高齢化になっていき、出産率も低くなった関係で、先祖の墓を管理する人も減ってきているのが実情です。
遺骨の安置方法にも変化が
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また、身内も墓に全く訪れず、墓地の管理側からすると困った事態に。墓の管理が行き届かず、いわば「捨てられた墓」を見たくない、という人も多いですが、だからといって他人の墓に手をつけるといった罰当たりなこともできません。そのため「墓じまい」とともに「子供に迷惑をかけられない」ということで、最近は遺骨を納骨堂に移すなど、遺骨の安置方法にも変化が見られるそうです。
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また、新たな方法として、自身に子供や兄弟姉妹がいないという方は、同じ墓に入る友達、いわば「墓友」を作り、遺骨の処理方法や保管する場所などを話し合うんだとか。このように「墓じまい」にともない、これからは遺骨の安置方法も多様化していいそうですね。
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