近年、日本では独居老人が年々増加していますが、社会問題になっているのが老人の孤独死です。孤独死なだけに発見が遅れることもあり、地域団体の手を借りなければならないという状況も少なくありません。そんな中、ある業者が孤独死の壮絶な現場を模型で再現したようです。皆様も身近な問題としてとらえなければならないでしょう。
42歳息子の母親が孤独死
孤独死で母を亡くした当時42歳の男性は、都内のゲームアプリ制作会社に勤務する一般の会社員です。職業はプログラマーで、妻と当時3歳になる息子とともに都内のマンションで生活しています。そんな男性の元に、普段はあまり連絡のない伯父から連絡がありました。妹に送ったお中元が帰ってきたため、心配なので見に行ってほしいという連絡でした。男性の母親は一人暮らしでした。
男性は、自宅からすぐに電車を乗り継いで実家のある千葉県にある団地に向かいました。いつもならチャイムを鳴らすと、すぐに出てくる母でしたが、その日に限って何の返答もありませんでした。そこで男性がすぐに気づいたのは、生ゴミを何日も放置したような生臭い臭いが、なぜかドアの辺りにプーンと漂っていたのです。そこで男性は警察に相談。警察官と共に部屋を訪ねると、部屋の中は、電気はついておらず、真っ暗でした。おかしいなと思い、電気をつけると、食事用のミニテーブルに頭を突っ伏した状態で、倒れている人影が見えました。
それは、あまりに変わり果てた母の姿でした。食べかけのお皿やコップがそのままになっていることから、食事の真っ最中に、何らかの突発的な病気でテーブルに倒れ、そのまま亡くなってしまったのは明らか。なぎ倒された皿の中は、母の黒い体液で、なみなみと満たされていたそうです。このように、孤独死は残された遺族にとって悲惨であることは間違いありません。男性にとって母の孤独死は「メガトン級のトラウマ」になってしまったといいます。
職員が再現した「孤独死の現場」
そんな孤独死が年々深刻になる中、ある業者が孤独死を身近に感じるべく「孤独死の現場」を再現しました。模型で再現されたその現場を見ると、孤独死を決して他人事だとは思えなくなるでしょう。
こちらは、入浴途中で亡くなってから2ヶ月後に発見された現場です。追い炊きのシステムが稼働したままであったため、遺体の腐敗が早く、溶けていたそうです。遺族は到底自身のみで処理することはできず、業者に依頼しました。
こちらは、死後3~4ヶ月経過していた独居老人の男性の部屋です。腐敗した男性の体液が布団とたたみにこびりついています。
そしてこちらはゴミ屋敷。実際はゴミの量がこれの2倍だったそうです。歩く場所が見つかりません。中には天井までゴミが溜まっている家もあるようです。
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