29日、報道陣の取材に応じた大阪府の吉村洋文知事は、自民党の岸田文雄新総裁誕生に対し「岸田さんのやり方で日本が成長するとは思いません。政策的な対立軸は明確になった」と新総裁を否定しました。
岸田新総裁について、吉村知事は「コロナの感染対策と社会経済を両立させる重要な時期だと思うので、ぜひ強いリーダーシップで引っ張っていってもらいたい」とエールを送りました。
岸田新総裁の人柄についても、吉村知事の母が広島出身という共通点があり「優しい温厚な人柄」と話しましたが、政策の話になった途端、厳しい言葉を続けました。
維新が安倍晋三前首相、菅義偉首相という強いパイプを2つも持っていることに対し、吉村知事は
「僕はアベノミクス自身、方向性は正しいと思っている。できなかったのは“3本目の矢”の規制改革。規制緩和をしながら民間の力を最大限に活用することが成長につながるが、ある意味、『国がコントロールするんだ』みたいな発想は、僕は違うと思っています」
と『新自由主義路線』を見直そうという岸田新総裁の姿勢を疑問視しました。
府政トップの吉村知事でも「国、中央がすべてやればいいというような発想は違う」と否定的でした。
総裁選の結果については「自民党の派閥政治の力は本当に強いなと改めて思った。党員の投票とは逆の方向で決まる」と述べる一方で、
「自民党と正面からぶつかっていきます。維新は弱小政党ですが、次の総選挙に向けて準備していく。政策的な対立軸は明確になった。維新の会はどちらかというと、セーフティーネットをしっかり作っていこうというのが基本的な考え方。機会を平等にしてチャレンジできる社会を目指していくべきだ」と宣戦布告しました。
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