俳優の竹中直人が、障害者を揶揄した過去の出演作に批判が集まっていたことを理由に東京五輪の開会式への出演を急きょ辞退した騒動。
7月28日付の週刊誌で報じられたこの問題について、東京五輪・パラリンピック組織委員会の高谷正哲スポークスパーソン(SP)は29日、竹中が出演予定だった五輪開会式(23日)を前日に辞退していたとの報道について、「熟慮された上で辞退を申し入れられた。それを受け入れて出演されないことになった」と認めました。
竹中は1985年に『竹中直人の放送禁止テレビ』というオリジナルビデオを発表。これが障害者を過激に揶揄する内容であったそうで、竹中のマネージャーは〝劇中のこと〟として、過去の障害者イジメで辞任に追い込まれた小山田圭吾とは違うと判断していたのだが、開会式を巡っては、楽曲担当だった小山田圭吾が過去のいじめ問題を理由に19日に辞任。
さらには、演出統括の小林賢太郎氏も過去にホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)をコントのネタにしていたとして、開会式前日の22日に解任されていたことを受け、竹中も許されないだろうと考えたといいます。しかしながら、これを《竹中さん偉い!! そういう姿勢の人が大事なんですよねぇ。良く決断されありがとうございます!!》《竹中直人はえらいと思うよ。自分で判断して降りたのは英断だわ》などと褒める、矛盾だらけのネット民が相次いでいるのです!
その一方で、そんなネット民たちに「矛盾」を指摘する声もあがっており、《小林のホロコースト問題よりはコメントが優しいですね。現代の日本の腐った部分を、明確に示してますね》《英断というより、小林賢太郎のあんな過去のネタまでほじくり返して辞めさせたことへの非難じゃねーの?》などと揶揄する声も。
確かに、今回のことはあくまで、粗探しされる順番に違いがあっただけで、英断ではないでしょうね。こうした辞任劇が相次ぐことで、このキャンセルカルチャーがどれほどおかしいのか広まるといいですが・・・