亡くなった原因がわからない場合にそれを確定するために行われる司法解剖があります。その解剖の結果で事件となることもあります。司法解剖を待つ遺体が安置されるのが遺体安置所ですが、今回はこの遺体安置所で起きた不思議な話を2つご紹介します。ゾッとする事間違いないです。
安置所の警備員
とあるヨーロッパの国でのお話です。ある女子大生が恋人と喧嘩別れをして自暴自棄になり、お酒を飲んだ上に睡眠薬を大量に飲んで昏睡状態となってしまい病院に担ぎ込まれました。どうにか助けようとした医師たちの懸命な処置も及ばず、女子大生の意識は戻らず、亡くなったと診断されてしまい司法解剖するために遺体安置所に移されました。
その夜、見回りで遺体安置所にやってきた警備員。目の前にはまだ亡くなったばかりの女子大生。肌はまだ血の気を帯びていてまるで眠っているかのような女子大を見ているうちに、警備員は心から美しいと思ってしまいました。
衣服を付けずに横たわっている美しい女子大生の姿を見て、興奮してしまった警備員。あろうことか女子大生の遺体を相手に行為を始めてしまったのです。あまりに非人道的な行為です。しかし、警備員にはそんな考えが浮かぶはずもなく、静まり返った安置所に警備員の激しい吐息が響き渡り、遂にクライマックスを迎えようという時のことでした。
「うぅ…」女子大生の遺体が微かなうめき声をあげたのです。警備員は思わず息を呑み、動きを止めました。すると次の瞬間、女子大生の遺体が起き上がってきました。そして虚ろな目でガードマンをじっと見つめてきたのです。警備員は脱いだ服を履き直すのも忘れ、慌てて安置所を飛び出して絶叫しました。しばらく言葉にならない奇声を発し続けたといいます。
この騒ぎで大勢の人が駆け付け、全てが明らかになりました。女子大生は仮死状態だっただけで実は生きていて、警備員の行為で意識が戻ったのです。この警備員は逮捕され罪に問われましたが、女子大生が生き返ったのはガードマンのおかげでもあるため、女子大生とその家族は「あのまま安置所で何も起きなかったなら今ごろ亡くなったとみなされたまま解剖されていた。どんな形にせよ彼は命の恩人」と話し、刑を軽くするように求めたそうです。
衣服の行方
ある警察署で刑事をしているAさんが体験したお話です。Aさんが勤務する警察署が管轄する地域の川で発見された水○体は、身元確認と亡くなった原因追求のため司法解剖へ回すことになりました。司法解剖に立ち会ったAさんは、その日は何事もなく帰宅しました。翌日は非番だったAさんですが、同僚から司法解剖に回した水○体について聞きたいことがあると電話が入ったのです。
「お前該者の衣服知らんか?」
「え?規定通り、該者と一緒においているはずですよ」
「そうやんなー。でも衣服があらへんねん。まーもう一回探してみるわ」
このような会話をしたそうです。通常、司法解剖された遺体は服を脱がされたまま厚手ビニールにくるまれ、安置ロッカーに収められます。着ていた衣服は遺体と一緒に置いておくそうですが、これが見当たらないという事なのです。しかし、しばらくしてまた同僚から電話がありました。
「お前ホンマにちゃんとしまったんか?」
「えーちゃんと司法解剖の後、畳んで遺体と一緒にしまいましたよー」
「ほんまかー」
「ちゃんとしまいましたって!」
「あんな…ビニール開けたら死体がちゃんと服着てるねん」
なんと一度脱がせたはずの服を遺体が着ているというのです。信じられない状況に、同僚はAさんにちゃんと畳んで置いたのかと何度も問いただしますが「わざわざ着せないでしょ!」とAさんはもっともな反論をしました。この不思議な現象に対し、同僚は「ややこしいから他言するな」とAさんに伝えたそうです。
どっちが怖い?
「トイレ行けなくなったじゃねーかよ!」「刑事のAさんはからかわれたんじゃねーの?」「遺体によくできるもんだな…」「このガードマンを命の恩人と言っていいのかどうかw」とネット上では様々な意見が寄せられました。どのみち2つとも怖すぎるお話でしたね。あなたはどちらが怖いと思いましたか?