最近は日本でもワクチン接種率が上がってきています。
そんな中、職場の採用担当の方々には新たな悩みが生じているとか。
それは面接で、企業側が応募者の新型コロナワクチン接種の有無を確認してもいいのか?という点です。
そこで今回は確認する際に配慮すべき点など、弁護士の意見を聞いてみました。
面接でワクチン接種の有無を聞いてもいいの?
今後、企業は面接時に採用候補者のワクチン接種有無を確認することは可能なのでしょうか。ある弁護士の回答は…
回答:可能です。企業内の自衛手段として、新たな仲間を迎え入れるにあたって既存の従業員に配慮する観点から確認することは許されるでしょう。
確認すること自体は問題ではないみたいですね。ただし、OKな聞き方とNGな聞き方があるそうです。
「OKな聞き方」の例
ワクチン接種の有無というのは大変デリケートな問題で、確認する際には配慮が求められます。弁護士に聞いた「OKな聞き方」の模範解答例はこちら。
OKな聞き方例:弊社では、ワクチン接種をしているかどうか、就労環境配慮の観点から事前にお聞きしています。この点については、個人の思想良心ともかかわる問題ともいえるので、答えたくない場合にはその旨ご指摘ください。
ただし、既存従業員の安全確保の観点から、うかがうものです。プライバシーの問題も生じうる質問ですので、お答えしたくない場合には、やはり事前にその旨ご指摘いただいて構いません。
答えないという選択も与える点が重要ですね。
「NGな聞き方」の例
一方で、プライバシーの侵害になる恐れがあるなど、絶対にやってはいけないNGな聞き方があります。
絶対NGな聞き方例:当然だと思いますが、ワクチンの接種は完了していますよね? 弊社では、そうでない場合の入社面接に関してはその一切をお受けしておりません。
当然ワクチンを受けているだろう、そうでなければ面接を受ける権利がない。などといった言い方はもちろんいけません。
自発的に答えてもらうのが一番望ましい
弁護士によると、「プライバシーの観点や個人の思想良心の問題に対する配慮を事前にしておくことで、対面時、もしくはアンケート形式で確認することは問題ないでしょう」とのこと。
また、「事前に断ることができたにもかかわらず、自発的に答えてもらった形式にすることは望ましいです」といいます。
面接時以外でも「ワクチン接種の有無」について確認される場面は、今後増えてくるかもしれません。
もしこれから質問する側になった場合は、事前の配慮、自発的に答える形にするという点に気を付けましょう。