高校試験を間近に控えた息子に、「頑張ればプレゼントを買ってあげるよ!」と、母親は言っていました。
貧しい暮らしの中でも、母は私と弟を立派に育ててくれました。自慢の息子たちだと、よく言っていたものでした。
体調を崩した時でも、「どうしても仕事に行くんだ!」と言っていた、その日の母の姿を決して忘れることができません。
ベトナムのメディアは、飲◯運転による事故の一報を伝えました。トラン・デュクアン君(15歳)の母親は飲◯運転をしていた車にひかれ、一瞬にして帰らぬ命となってしまいました。
深夜、トラン君は一本の電話を受け取りました。それは、病院からの緊急の連絡でした。
「おっ、お母さんが、事故でなくなりました・・・」
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トラン君の母親は昼間は運転手で、夜は清掃員をしていました。寝る間もおしみ、子供たちのために身を粉にして、働いていました。 事故当日も、母親は夜遅くに仕事に出かけ、そこで事故にあってしまったのです。
母親は、金銭的な問題から夫と対立し、数年前から別居の状態で、一人で生計を立てていました。
母子家庭で、子供につらい思いをさせないようにと、愛情深く子育てをしてきました。
生活費と、子供の学費を稼ぐために、仕事は一日も休まずにやってきました。
母親は、肝硬変を患っていました。子供たちに心配をかけまいと、病気のことは隠し、ばれないように、こっそりと薬を飲んできたといいます。
そして、トラン君は涙を流しながら、インタビューにこう答えています。
「母が僕に言った最後の言葉は、“勉強を熱心にしなさい”ということだった」
母親は、高校入学試験を控えた長男トラン君に、「一生懸命勉強すれば、あなたが欲しがっていたプレゼントを買ってあげるよ」という約束を最後に、そのまま息を引き取りました。
「誰よりも真面目に生きてきた母を、なぜ連れて行くのか!」
と、悲痛な気持ちを隠しきれませんでした。
このトラン君一家の悲惨なニュースに、ネットユーザーからはこんな声が上がっています。
「飲◯運転は◯人行為だ」
「処罰を強化すべきだ」
「哀悼の意を表します」
いつになっても、飲◯運転による悲しい事故が絶えることがありません。
飲◯運転に対する意識を変えること、また飲◯運転の技術的予防策も急がなければなりません。