入浴時に汗を流してきれいに洗っても自身の頭皮が脂臭いと悩む方も多いのではないでしょうか?頭も身だしなみに気を付けなければならない部分ですが、頭皮が脂臭い理由とは一体なんなのでしょうか?今回はそんな頭皮の悩みがあるあなたに、その対処法についても紹介していきます。
頭皮が脂臭い理由は?
胃の機能障害の可能性あり?
胃になんらかの病気を抱えていると、消化機能が落ち、食べ物をうまく消化できなくなることがあります。すると食べた物は胃の中で発酵・腐敗してしまい、卵が腐ったようなあるいは硫黄のような独特の腐敗臭をもったガスが発生します。ガスは口臭やゲップのもとになるだけでなく、発酵・腐敗した食べ物が腸に入ると、ガスが腸から血中に取り込まれて汗から出ることになり、頭や全身から不快な臭いが出る原因になります。
がんの場合頭皮から臭いがする?
がんにかかっている部位、そして進行度合いによって種類の異なる臭いがします。たとえば大腸がんならオナラから腐った玉ねぎのような臭いがし、細胞の壊死が始まっていれば腐敗臭が出ることがあります。また「がん特有の体臭がある」とも言われており、がんの疑いのある患者が本当にがんにかかっているかどうかを体臭から特定する方法も模索されています。この独特の不快な臭いが頭皮や全身から漂うこともありえます。
脂漏性皮膚炎になっている可能性あり?
頭皮の臭いに悩んでいるあなたは、脂漏性皮膚炎にかかっている可能性があります。脂漏性皮膚炎は皮脂の量が多い顔や頭皮にできやすい炎症で、患部が赤くなって腫れたり、皮膚が硬いかさぶた状になったりすることがあります。他にもかゆみが生じ、ニキビができる、頭皮であればフケが出るなどの症状が出ます。また常在菌のマラセチア菌が皮脂を分解して「ノネナール」という臭気を放つ酸化物質が作られ、その結果、脂っぽいツンとした臭いを発することがあります。
腎機能・肝機能障害の可能性あり?
腎臓や肝臓が病気を抱えているか、機能が低下している場合、身体からアンモニア臭がする場合があります。これは腎臓がうまく尿を作れなくなった、あるいは肝臓の解毒力が落ちてしまったなどの理由で、本来は分解されるはずのアンモニアが血中に混じり、汗や尿などとして出てくるためです。肝臓の病気の種類によっては、アンモニア臭だけでなくさまざまな不快な臭いがします。肝炎であればカビの悪臭、ストレスやアルコールなどの過剰で肝機能障害が出た場合はドブのような不快な臭いがすることもあります。
生活習慣病が関係している?
また、頭皮の臭いには生活習慣病が関係していることもあります。糖尿病の場合、初期症状と、病状が進行した場合とでは悪臭の種類が異なります。初期症状では頭皮に限らず体や尿から甘いような悪臭がします。運動不足や肥満などの理由で糖をうまく使いきれず余ったものが血中にそして汗や尿などに混じるためです。症状が進行すると甘酸っぱい悪臭に変わります。これは病状が悪化して身体が糖をほぼ使えなくなったため、代わりのエネルギーとして脂肪を使い始めることで起こります。
便秘がひどい場合
便が長く腸内にとどまることでガスや老廃物がたまり、オナラや便がより強く臭うことがあります。また、オナラや便臭のもととなる成分、インドールやスカトールが腸から血中に吸収されると、汗や尿、体臭にも便臭がつきます。また、腸と口はつながっているため、口から便臭がする場合もあります。便秘は主に腸内環境の悪化によって起こります。
頭皮の臭いの対処法は?
病気の治療が大事
病気による頭皮の臭いの場合は、根本的に病気を治療する必要があります。胃炎、胃がん、十二指腸潰瘍など、不快な臭いがする病気はいくつかありますが、医師でなければ正確な判断は困難です。とくにがんであった場合は早期発見が治療の見込みを大きく左右しますから、疑いがあるならばすぐに病院での診断を受けましょう。
脂漏性皮膚炎の治療
脂漏性皮膚炎は、悪化すると脂漏性脱毛症になるおそれがあるため、早期に治療しましょう。頭皮の異常なかゆみや、頭からの脂っぽいツンとした臭い、皮膚の赤みや硬化を感じたら、脂漏性皮膚炎の疑いがあります。直ちに皮膚科を受診してください。
規則正しい生活を心掛ける
生活習慣病である糖尿病には、生活習慣の改善で高い効果が見込めます。就寝と起床の時間を決めて規則正しい生活サイクルを送り、偏食をやめてバランスの取れた食事へと変えましょう。また、便秘の解消には運動と食物繊維の摂取が有効です。食物繊維には不溶性と水溶性がありますが、便秘をしている場合は便を柔らかくし、滑りを良くする水溶性の食物繊維を中心に摂りましょう。
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